なかなか乗れない温泉特急

最近芸能人のゴシップがよくありますね。

特に気になるのが不倫の話。

人の不幸は蜜の味ですから、下世話なお話が好きな人々に向けて週刊誌が強い使命感を振りかざして誰が誰と浮気したとか、不倫がどうだとか。

私はあまりそういうお話は好きではありません。
なぜならそんなことはどうでも良いからです。

なぜどうでも良いかというと、夫婦の間のことはその夫婦にしか理解できないことがたくさんあって、他人が口をはさむことでもないし、仮に不倫をしていたとしても、2重に婚姻届を出していたわけでもないでしょうから法律に引っかかるものでもありません。
そもそも倫理観というのは個人によっても変わりますし時代によっても変わるものですから、多少感覚が自分と違っているからといって、週刊誌や公共の電波を使ってはやし立てることもないと思うからです。

昔は、といっても75年前までは警察官が人を殴っても罪に問われませんでしたし、取り調べの拷問で人を殺しても今ほど厳しく罰せられることもありませんでした。60年ぐらい前までは売春行為も合法でしたし、昭和の末期でも芸能人や作家の先生が女遊びをしたり、(あるいは男遊びもあったかもしれませんが)、別宅を持ったとしても「男の甲斐性だ」とか「芸の肥やしだ」といって一笑に付していました。

そういう時代からはずいぶん時間が経ちましたので世の中が変わったということはよく理解しているつもりですが、でもまあ、たかだか夫婦の間のことにあんまり目くじらを立てるほどのことでもないし、旦那に仕事をすべて失わせてそれが社会的制裁だと大騒ぎするほどのことでもないのであります。

私がこんなことを言うと、きっと、あいつはけしからんとか、女の敵だという人もいるかもしれませんが、まあそういう人はゴシップ好きで下世話な話に目のない一般人でしょうから、私はあまりそういう人の意見を聞かないことにしています。
何しろ私は20代のころからきれいなお姉さんが何百人もいる会社に長年勤務してきましたが、自慢じゃありませんがそういう浮いた話は一つもなく、実に真面目で品行方正な生活をしてきておりまして、浮気がしたいと思ったことも無ければ、家庭に波風が一つ立てたこともありません。

まぁ、これだけ仕事ができる男ですからガールフレンドの一人や二人は存在しますが、それとて妻公認でありますから、別に不倫だと言って大騒ぎしていただくことでもなく、つまり夫婦が100組いれば100通りの夫婦がいるわけですから、それでうまく行っていればよいと私も妻も考えているのです。

でも、私はだからといって女の敵というわけではありません。
どちらかというとフェミニストの方ですから、だから、昨今の芸能人の不倫報道に対して「いかがなものか?」と思うのでありまして、その理由というのは、このような不倫が発覚すると、昨今の傾向として男性の方が仕事をすべて干されて、何年間も浪人をしなければならなくなるという現象が発生しているからで、つまり、男が食えなくなるということは、奥さんだって生活苦に直面するわけで、「旦那さんに浮気をされて可哀想」という奥さんが、世間による旦那さんのバッシングにより生活苦に直面するということを見るにつけ、どうもこの国ではまだまだ女性が被害を受けるんだなあと思うからであります。

だから、不倫が発覚→仕事をキャンセル→収入減少→家庭崩壊という行程は必ず女性が不利になる構図があって、下世話な世間が「旦那さんに浮気をされた奥様がかわいそうだ」と大騒ぎすればするほど、奥様はさらに可哀想なことになって行くということをもう少し考えたほうが良いと思うのでありまして、あまり大騒ぎすると、女性の立場がさらに悪くなるという点に、何と言いますか、深い闇のようなものを見る気がするのであります。

とまあ、そんなことを考えていたら、久しぶりのお江戸でこんな電車を見かけました。

新型温泉特急。
モロにサシが入っている高級牛肉編成です。

「いいなあ。乗ってみたいなあ?」

と思ったのですが、私にはこういう電車には乗る用事がない。
だって、温泉特急でしょ?
普通車がなくて全部グリーン車。
誰と乗るの?

グリーン車奮発して温泉に行く電車に乗るってことは、つまり、私には縁がないのであります。
カミさんとだったら普通車だしね。(笑)
1人で乗るほど野暮なことはないし。

考えてみたら何てエッチな電車なんでしょう。
これこそ週刊誌の記者に教えてあげたい。

この電車を取材すればいろいろネタを稼げますよってね。

さあ、困った。
私はいつになったらこの電車に乗ることができるのでしょうか?

ということで、皆さん、価値観はそれぞれですから、あまり他人の生活をのぞき見するような趣味は持たない方がよろしいと思いますよ。

それと、私がきれいな女性と特急電車のグリーン車や飛行機のプレミアムシートなんかに乗っているところを見かけても、ゆめゆめ声などを掛けないでくださいまし。
そういうことは野暮というものでございます。

世界人類の平和と少子化のストップを切に願うお爺さんですから、気に食わない方はどうぞスルースキルを発揮してください。