特急税のススメ

ちょっと過激に聞こえるかもしれませんが、新幹線や在来線の特急料金に「特急税」というのを課税して、その税金分の金額をJR北海道やJR四国に回す。あるいは貨物列車がきちんと走れるような線路の整備に回してみたらいかがでしょうか?

 

私がなぜこんなことを考えるかというと、JR各社というのは、もともとは同じ家族だったからです。

そして、30数年前に一家離散になったんです。

父ちゃんがだらしなかったから、生活に行き詰って、「悪いけどお前たち、それぞれの道で生きて行ってくれ。」と家を追い出されたんです。

7人の子供たちが、それぞれ当時考えられる限り、均等に財産を分けてもらって、それぞれが別々の生活を始めました。

 

なにしろ父ちゃんがだらしなかったという理由で、7人の子供たちは一家離散という目にあって突き放されたのですから、父ちゃんのことを恨んだでしょうし、相当苦労してきたと思います。そして30年が経過して、何人かは努力の甲斐があって立派になって、何人かはどんなに努力しても生活に苦労する状況になつている。立派になった者は、確かに本人の努力もあるけれど、やっぱり分けてもらった財産が良いものだったということは間違いないと利用者である国民は誰でも思っているし、生活に困窮する者は、スタートから苦労するだろうと言われていて、その通り苦労しているわけで、本人の努力不足でもなんでもない。こういう7人の兄弟がいるとしたら、本当だったらどうするべきだと思いますか。

やっぱり、人間だったら、儲かっている兄弟が、苦しんであえいでいる兄弟に手を差し伸べるべきではないでしょうか。

それが人として、かつて同じ親のもとで育った兄弟として、当たり前のことではないでしょうか。

 

でも、儲かったのは俺の努力の結果であって、苦しんでいるのはお前の努力が足りないんだ。

今の状況はそんな風に言っているように見えます。

少なくとも私には。

だから、兄弟で助け合おうという話は全く出てこない。

見かねた父ちゃんが、お前何とかしてやってあげたらどうかと、儲かっている者に声を掛けようものなら、

「俺たちを捨てた父ちゃんに、そんなこと言われる筋合いはない。」とケンモホロロ。

仕方ないから、父ちゃんが、「あの子のために何とかお金を工面しないとなあ。」と考え始めている。

 

じゃあ、うまく行っている者はどうしているかというと、「金儲け金儲け。貧乏人など相手にしない。金持ちだけがうちのお客だ。」とばかりに、儲かるところだけをやればよいというようになっていて、「それって、父ちゃんから子供のころに叩き込まれた、世のため人のためってことをすっかり忘れてるよ。」と父ちゃんは言いたいけれど、そんなことを言おうものなら、「俺たちを捨てた父ちゃんは余計なことを言うな。」と睨み付けられる始末。

 

ああ、どうしたらよいのだろうか。

 

そう思っているお父ちゃんに、家族でもなんでもないけど、この一家をずっと見てきた隣の住民として、私はこう申し上げたい。

 

「特急税を導入しましょう。」

 

新幹線の特急料金に1000円プラスしましょう。

グリーン車のお客様には2000円プラスしましょう。

そして、その分をいくら努力しても報われない兄弟に分け与えましょう。

 

そうするとどうなるか。

新幹線がずいぶん割高の乗り物になります。

グリーン車もずいぶん高くなりますね。

飛行機や高速バスと比べると、「ずいぶん高いねえ」ということになるでしょう。

 

そうなるとどうなります。

新幹線もグリーン車も、今までと同じサービスで、提供者がふんぞり返っているわけにはいかなくなります。

もっともっとサービスをしなければ、生き残れなくなる。

自分たちは有利な地域、有利な路線だからといって、そっくり返った商売をしているとお客様に選択されなくなる。

だから、彼らにとっては同じ金額が入るだけでも、もっともっと努力しなければならなくなる。

そうしないと、主力の看板商品の売り上げが減るのです。

また、特急税など払いたくないという人たちが逃げないように、安い急行列車も走らせなければならなくなる。

結果的に、国民にとってはプラスになるのです。

 

そして、彼らが手を抜いている在来線の整備などにもきちんとお金が回り、貨物列車もしっかり走れるようになる。

 

では、儲からない地域を与えられた兄弟は安泰かと言えば、実はそうではない。

国民が払った税金が回っていくとすれば、厳しい国民の目が直接向けられることになる。

 

「あんな奴らに、俺たちの税金を持って行くとは何事だ。」

そういう世論にならないように、

「厳しい気象条件の中、みんな頑張っているよなあ。」

と、言ってもらえるように、今以上に、もっともっと頑張らなければならなくなるのです。

 

こういうシステムを作ったら、7人の兄弟たちは、みんな頑張って、世のため人のために仕事をするようになる。

 

私はこんな風に考えているのですが。

 

そうしたら乗りたくなるような列車がたくさん走って、この国の旅行は、もっともっと楽しくなるだろうなあ。

 

そのぐらいのことをやらないと、7人の兄弟たちは、強いものは金儲けに専念するばかりで世のため人のためなどということは考えなくなって、人として間違った道を歩むことになるし、弱いものは息の根が止まることになって国民は苦しむことになる。

 

つまりは、近い将来この国はどうにもならなくなる。

 

私はそんな気がする今日この頃でございます。

 

 

やっぱり忘れちゃいけないのがこれ!

これは自民党の広告ですが、7人の兄弟が国民にお約束したことがこれですから、どうぞ初心に帰って基本に忠実にお願いします。

1 個のコメント

  • 「特急税」の考え方、なかなか理解をしてもらうにはもう少し説得のある何かが足りないような気がします。
    ・参考になるかわかりませんが
    ◆【あったらいいな車両書店】を考えて見ました。
    7月8日読売新聞の「空想書店」でカラテカの矢部太郎さんが空想していた「車両書店」地方のローカル列車で実現はできるといいのですが。
    まだまだ妄想の段階ですが・・・・・
    ◆ローカル列車の1車両を改造して、両窓側一列に席を設けて好きな本を借りて車窓を眺めながらゆったりと読書する。
    ・ある時は出版社とタイアップして作家を呼んで「トークショー」をしてもよいし、
    ・ある時は車両内でワークショップをしても良いし
    ◆いろいろアイデアはあるのですが、もっと企画力のある方ならふくらませて実現できるような気がしているのですが