日本航空の機内誌


今月号の日本航空の機内誌です。
表紙を見て「!」としました。
「台湾南部鉄道紀行」とあるではないですか。
ページを開いてみるとこんな感じで11ページにわたる大特集です。




いくつかのページを抜粋してご紹介いたしますが、取り上げられているのは日本では今回のダイヤ改正で全廃した機関車がけん引する急行列車や普通列車ばかり。
昔ながらの古い列車ばかりで、台湾国鉄ご自慢の最新型特急列車などは1カットも出ていません。
青い客車は南回線に1日一往復だけ残った普快車と呼ばれる非冷房の旧型車両の列車。たぶん台湾で一番古くて、鉄道関係者ならこんな古い車両は紹介しないでほしいと言われるようなオンボロ列車です。
どうして快適な最新型の車両じゃなくて、よりによって一番古いオンボロ客車を紹介しているか。
それは、「旅」というのは文化だからですね。
「より速く、より快適に」という文明を追及するのが当たり前とされてきた時代に、ちょっと立ち止まって「少しゆっくり進みましょう。」と思った途端にスピード文明を追及してきた鉄道が「文化」になるわけで、それが、この冷房もついていない一番古い列車に象徴されるわけです。
そして、台湾では、こういう客車を使用した列車を今でも走らせているのです。
日本では、効率化の名のもとに、終端駅で機関車を反対側へ付け替える手間を嫌って、機関車が引く列車を全廃してしまいましたが、台湾ではまだ走っている。そして、その台湾で走っている列車が私たち日本人から見たら「旅」という文化になるのです。
だから、私は台湾人の考え方は日本人に比べると一日の長があると思うのです。
ということで、あとは皆様、どうぞ飛行機に乗られてお読みください。
機内誌ですから、ここで全部をご紹介することはやめにしておきましょう。

それともう一つ。
今週はこんな雑誌も買ってみましょうかね。
30数年ぶりに買ったら400円もしていてびっくりしましたが、若いころ読んでいた雑誌に自分が出るってのも不思議な気分になるものです。
ということで、あとは買ってのお楽しみです。