台風の被害はありませんか?

今日は台風11号が四国に上陸し、瀬戸内海から中国地方を縦断して日本海へ抜けていきました。
各地で河川が氾濫するなど、大きな被害が出たところもあるようですが、皆様方の地域はいかがでしたでしょうか。
千葉県は深夜から明け方にかけて、勝浦など房総半島の太平洋側で大雨が降り、その後、雨雲は九十九里の旭市や内陸の佐原市の方へ行き、一時、成田線や鹿島臨海鉄道線が運転見合わせになりましたが、いすみ鉄道ではほぼ1日、定刻で列車を運転することができました。
台風のコースとは何百キロも離れた地域で大雨が降るのが最近の傾向のようですから、離れているからといって安心できませんが、私たちのようなローカル鉄道を運営する身としては、大雨や台風が来る度に冷や冷やドキドキものなんです。
何しろ、台風1発で運行できなくなってしまう事例がいくつもあるわけで、そういうことに対する行政側のバックアップシステムが整備されていない現状では、大雨で線路が流されてしまえば「おしまい」となるのがローカル線の運命と言っても過言ではないわけです。
とりあえず、いすみ鉄道は今回の台風からは逃れましたが、私がことあるごとに「早くした方が良いですよ。」と申し上げているのは、キハ52の寿命がいつ尽きるかわからないとい機械的なものばかりではないということなんですね。
さて、台風は今頃日本海を北上して北へ向かっているわけで、そうすると心配なのが東北地方から北海道にかけてです。
東北地方には朋友のローカル線がいくつもあり、皆さんそれぞれ、地域で一生懸命頑張っているわけですから、なんとか被害が出ないことを祈るばかりです。
おまけに今日は青森県で大きな地震があるし、いったいどうなっているのだろうかとわが耳を疑いたくなりますが、鉄道だけじゃなくて、ちょうど収穫の時期を迎えている果物や野菜などにも被害が出ないことを祈っています。
本日は、悪天候にもかかわらず、いすみ鉄道にはたくさんのお客様にお越しいただきました。
カレー列車も40名様以上にご乗車いただきましたが、食堂車で親子でカレーを召し上がっている姿を拝見すると、きっと、この子供が大きくなった時に、いすみ鉄道が大切な思い出になっているんだろうなあ、と感じます。
そういうこともローカル線の役割としては大事なことだというのが私の信念ですが、お盆休みで日本中の鉄道がみんなの思い出を乗せて走る素敵な乗り物なんだなあと思います。
いつの時代も鉄道は夢を乗せて走っているんだということを、鉄道従事者は忘れてはいけないと思います。
お盆のピーク時に現場でお仕事をされている鉄道職員の皆様方、お仕事頑張ってくださいね。
もちろん、鉄道だけじゃなくて、飛行機も、バスも、船も、タクシーも、そしていろいろなサービス業の皆様も、お盆も休まずお仕事をする「尊い仕事」ですから、誇りを持って頑張ってください。
私は、夏休みの汽車旅の思い出で、首から箱を下げて「べ~んと~」と声をかけながら駅弁を売っているおじさんになりたいと思ったことを覚えています。
ホームの牛乳売り場で、神業のようなスピードで牛乳の蓋を開けるお兄さんにもあこがれました。
それだけ、どんな仕事でも、子供たちは見ているんですね。
私たちの仕事は、子供たちに夢を売る仕事です。
皆さん、明日もがんばりましょう。