あたしゃ神様だよ。

「あんた誰?」
「あたしゃ神様だよ。」
「へえ、あんた神様かい? あたしも神様だよ。」
ドリフターズが昔こんなコントをやっていた。
日本は多神教の国ですね。
日本にはやおよろずの神。つまり八百万の神様がいる。
こんなに神様がたくさんいる国は世界広しといえどもなかなかないのでは。
八百万といえば相当な数ですから、私も全部の神様を知るよしもありませんが、四季がはっきりした豊かな自然風土が日本人に八百万の神様を育ませたのかもしれません。
自然現象や草木、生物、鉱物、無生物など、ありとあらゆるものに神様が宿っているわけです。
子供のころ、おじいちゃんやおばあちゃんから、台所には台所の神様がいて、トイレにはトイレの神様がいる。だからいつもきれいにしていなければいけない。そう聞かされた方も多いと思います。
日本人は、そういう身の回りのあらゆるものをありがたく思い、敬ってきた人種なのです。
「あんたも神様だけど、あたしも神様だよ。」
これはギャグではなくて、意外と私たちの内面を表しているように思います。
それはお互いを認め合うこと。
世の中にはいろいろな人がいるということをまず認めて、相手を尊重すること。
私たち日本人は、この国土に育まれて、昔から助け合って生きてきたのです。
ところが、こういう日本のような多神教に対して、一神教があります。
一神教とはつまり神様は一つであるという教義があることですから、自分の信仰する神様以外は神様を認めることができないことになります。
相手がどのような考えがあり、どのようなバックグラウンドがあるかを認めようとしない。
だから今、世界で戦争をやっている国には一神教の所が多い。
細かなことはわかりませんが、世の中を見ているとそんな気がします。
グーグルアースで日本列島を見ていたら、すごいことに気が付きました。
中国、台湾との国境地帯には尖閣諸島がある。
韓国と日本の間には竹島。
北朝鮮には核ミサイル。
ロシアとの境には北方領土。
誰の策略か知らないけれど、南から北まで、この国土が地雷で封印されているのと同じ状況。
それでいて、自国を守るための軍備も十分でない。
そして、そのすべてに絡んでくるのがアメリカです。
日本国民に戦争アレルギーを植え付けておいて、おいしいところをアメリカが全部持って行こうとしている。
そんな風に見えなくもないですよ。
そういう状況に置かれながらも、それでも日本は、「みんな仲良く」なんて言っている。
不思議な国に見えるのだろうなあ。
政府も国民もノー天気。
200年に一度の災害のために、400年かけて堤防を作るなんて議論しているし。
何だか本当に200年に一度の災害が来そうな、そんな気がしなくもないが、
行き詰った世界観が、一旦全てご破算になった後は、意外とこういう国が、世界の新しいリーダーになるのかもしれない。
その時のために、日本の若者たちはノー天気にスタンバイしているのかもしれない。
今日、私はお休み。
季節はずれの台風を前に、心の中は「ひねもすのたり」で、こんなことを考えています。
一つだけ確実に言えることは、そんな私が一番ノー天気なことだ。
日本を取り巻く情勢が日増しに厳しくなってきています。
皆さんも一度、国や世界をよーく考えてみることをお勧めいたします。
びょーきにならない程度にね。