電車の消毒について

3月3日に書きました私のブログ

トキ鉄ウイルスバスターズ

鉄道ライターの杉山淳一さんから取材を受けまして、それを東洋経済の記事にしていただきました。

コロナ対策、鉄道会社「電車の消毒」の実態は?

杉山さんは私のブログをお読みいただいて、鉄道会社はどうやって車両の消毒をしているのかと取材をいただきました。

国鉄時代には輸送規定に車両の消毒という項目があったらしいのですが、今はその規定が削除されていますので車両を定期的に消毒しなければならないという規定はありません。
その理由は、昔は列車のトイレが垂れ流し式だったりしてあまり衛生的ではなかったのですが、今ではそういうこともなくなりましたので車両を消毒しなければならないという規則はなくなったのだと思います。
ただし、今回のように疫病が流行したり、あるいはそういう人が利用した可能性がある場合は別途各社で消毒しているのではないでしょうか、とお答えしました。

トキ鉄では早くから車両の消毒をしましょうという話になりました。
ただ、問題なのは誰も医学的な裏付けがある消毒の知識や方法を知らないこと。
そして消毒液を入手することが難しかったこと。

2月の終わり、マスクや消毒液が市中からはすでに消えていました。
マスクと手洗いの励行と言われていた当時でしたが、十分に入手できない。
そんな中でどうやって車両の消毒をするのかという話になりました。

でも、総務部のスタッフが皆で手分けして消毒液を手に入れてくれましたので、とりあえずやれることはやってみましょうということで始めたのがこの「トキ鉄ウイルスバスターズ」なのです。

専門知識などありませんが、やっぱり鉄道をご利用いただくお客様に安心をお届けしたい。
そのためには列車が終点について折り返す度に一旦お客様に車外に退避していただいて職員が車内にスプレーをまきましょう。私たちは医療関係者ではありませんから正しい効果はわかりませんが、そういう姿を見せることでお客様に安心してご利用いただけるのではないか。
ミーティングでそう判断して、まずは直江津の本社にいる管理職から実践を始めたのが3月3日のブログです。

その後、消毒液がある程度確保できましたので、今では各列車に搭載して乗務員が必要に応じて車内に噴霧している状況です。

何度も申しあげますが、私たちは医療従事者ではありませんので、正しい消毒方法や効果は知る由もありません。でも、お客様に安心してご利用いただくためには必要なことだという考えからやっています。本当ならテレビでやっているように防護服を着て背中に背負った消毒液を撒くのが正しいのかもしれませんが、それは私たちの仕事ではないと思います。
未だに市中にはマスクも十分にありません。消毒液も十分に確保できない中、それでも自分たちができることをしっかりやっていくことでお客様に安心してご利用いただきたい。
これがトキ鉄スタッフの考え方です。

それにしても怪しいおじさんたちですね。
でもよく見るとニコニコしています。

こういう時でも笑顔で仕事を楽しみながら一生懸命頑張っているのが鉄道会社の職員なのです。

それは何もトキ鉄だけではありません。

全国の鉄道マンたちは使命感に燃えていますので、皆様、温かなまなざしでエールを送ってあげてくださいね。

列車を安全安心に走らせる。
日本全国で鉄道マンは頑張っていますので、よろしくお願いいたします。