昨年の年末に義父が他界しまして、今年は喪中ということになっております。
カミさんが年賀状はどうするの? と言いますので、喪中だから、こちらからはお出ししなくて、いただいた方には寒中見舞いを出しましょうか、などと話しているのですが、この「喪中」というのは、皆さんどうお考えなのでしょうか。
喪中はがきを受け取ったら、年賀状は出さない。
これが普通だと思いますが、私は、いただけるものはいただきますので、お出しいただいて構いません。
だから、こちらから喪中はがきも出しませんし。
喪中、つまり、喪に服するのは我が家の話であって、喪中はがきというものは、
「当方は喪に服しておりますので、新年のご挨拶は失礼させていただきます。」というものですから、
相手の方が新年を祝おうが何しようが、関係ないことですから、「喪中なのに年賀状くれた。」などと文句を言う筋合いのものでもありません。
ところで、喪中、つまり喪に服する期間ってご存知ですか?
年賀状はどうしましょうか、というカミさんの問いに、私が、「そうだね、喪は明けてると思うけど、喪中ということにしましょう。」と言うと、カミさんが怪訝そうな顔をします。
カミさんとしては、喪中と言うのは1年間だと思っているわけで、怪訝そうな顔をするのは、
まだ1年が経過していない、と言う意味か、または12月の末に亡くなったので、今年の12月の末には1年が経過する。したがって新年には喪が明けるから喪中じゃなくなる。このどちらかか、または両方かで「どうしよう?」と言うことかと思いましたので、
私は、
「喪に服する期間というのは誰が亡くなったかで違うんですよ。」
と言いました。
私は特定の宗派に所属して宗教活動をしているわけではありませんが、信仰心というのはおそらく普通の人以上に持ち合わせていますから、半世紀も人間をやってくる中で、「喪」というのは、自分にとってどなたがお亡くなりになられたかで服する期間が異なるということぐらいは知っておりますから、そう言ったのです。
私にとって亡くなったのは義父ですから、まあ半年ぐらいで喪が明けるのです。
でも、カミさんにとって見たら父親ですから、喪は13か月間です。
だからまだ喪中なんです。
でも、義父とはいえ、大変世話になった方ですし、私の人生に大きな影響を与えていただいた方ですから、私は喪中など関係なく、今でも毎日手を合わせ、「行ってきます。」「ただ今戻りました。」と遺影に挨拶を欠かせていませんし、カミさんもおじいちゃんが好物だった和菓子を、何度ネコに食い散らかされてもお供えを欠かしておりません。
つまり、亡くなったとはいえ、私たちの中では今でもしっかり存在しているわけです。
まあ、そういう状況のわが家ではありますが、インターネットでいろいろ調べていたカミさんの表情が変わりました。
「夫が亡くなったら13か月間なのに、妻が亡くなったら喪に服する期間は3か月って、何でしょうかね。」
う~ん、だから言わなかったんですよ。
喪に服すという考え方では、奥さんが亡くなったら旦那さんはさっさと次の行動に出られるんです。
でも旦那さんが亡くなったら、奥さんはその4倍以上の期間を、行動を慎まなければなりません。
これが喪中なんですね。
「今の時代にナンセンスね。どうして誰も文句を言わないのかしら。」
とはカミさんの弁。
この季節になるといただく喪中はがきを見るたびに、まあ、日本人はもう少しいろいろなことを知った方が良いとは思うのですが、世の中には知らなくても良いことは知らなくても良い、ということもある意味真理ではありますので、信仰心という真理の探究はいろいろな所に存在する真理に躓かないように生きていきなさいということなのだ、と理解しております。
喪中というのは、そうそう経験することではありませんので、知らないとしても無理からぬことですが、これを機会にいろいろ知ってみるのも必要なのではないかと思う今日この頃であります。
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