昨日は台湾国内線で移動しました。

昨日は、台湾国鉄の蒸気機関車CT273(日本のC57)の追っかけをしたという話をしましたが、台湾をちょうど同じぐらいの大きさである九州に例えるならば、復活SLが走った玉里―台東間は、九州の延岡から宮崎にあたる場所だと申し上げました。
首都台北が博多の位置にありますから、私は朝博多を出て、延岡から宮崎までSLの追っかけをして、夕方には博多に戻ったことになります。
台湾新幹線は西海岸しか走っていませんから、東海岸は、つい先日電化されたばかりのローカル色が濃い路線で、朝台北を出て、1日かけてSLを追いかけながら夕方台北に戻るためには、どうしても鉄道では無理があるわけで、まして、特急列車「自強号」の指定席がほとんど満席で座席が確保できませんでしたので、今回、私は台湾の国内線に久しぶりに乗ってみたのです。
ということで、往路は台北の松山空港から花蓮空港まで飛行時間25分のフライト。
福岡から大分空港へのフライトという感じです。


台北から花蓮までは復興航空のATR72。ついこの間事故を起こした会社の飛行機です。


宜蘭から花蓮にかけての海岸線を見ながら、実にスムーズで快適なフライトでした。
花蓮空港でK先生に拾っていただいて、レンタカーで沿線撮影したのは昨日の報告とおりですが、お昼ご飯は池上というところの駅弁屋さんが経営するレトロ調のレストランでいただきました。
台湾東海岸の池上付近は美味しいお米の産地で、池上駅の駅弁は台湾で一番人気の駅弁といっても過言ではありませんが、C57が1時間停車している間に、レストランで我々も駅弁をいただきました。
レストランと言っても、メニューは基本的には駅弁だけですから、横川のおぎのやさんが経営するドライブインと同じようなコンセプトのお店です。
お店には古い列車が保存してあって、その中でもご飯を食べられるようになっていました。



お店で売っている駅弁は駅売りとは違っていて、TOPPINGが選べるようになっていますが、言葉がよく通じないままに選んだのはビーフカツ。
揚げたてのサクサクのカツを自分でドーンと載せていただきます。
台湾では何を食べても安くておいしいですが、わずか280円ほどの駅弁が最高のお昼ご飯になりました。

お店の中はレトロ調の展示館になっていて、駄菓子屋コーナーもあります。
台湾ではレトロというと日本時代の名残のようなものが多くて、ここにも龍角散の看板などがありました。
「健脳丸」という薬がとても気になりますが、いったいどんな薬なんでしょう。
飲んだら頭が良くなりそうですね。

ふと見ると、日本航空の中吊り広告が。
DC-6Bと書いてありますから、ジェット化以前のプロペラ機の時代の広告で、昭和30年代のものでしょう。
昭和の中吊り広告マニアとしては、チョー驚きの1枚です。



台東空港からの帰路はエヴァ航空関連のユニエアー(立栄航空)で。飛行機のタイプは朝と同じATR72です。
最新型のとても快適な機体です。

台北へ向かう夕方便とあって機内は満席。
台東から台北までは、列車では最速の特急「プユマ」でも3時間半。通常の特急「自強」では4時間半かかりますから飛行機の利用価値が高いんですね。
九州でも宮崎から福岡へは飛行機の便がたくさん出ているのと同じです。
台東名物の釈迦頭(シュガーアップル)という果物の段ボール箱を持ち込んだおじさんが隣に座って、頭上の荷物入れに入らないもんだから前の座席の下に無理やり押し込んで、スペースオーバーでこちら側にも攻めてきて、台東から台北までほとんど右足を曲げっぱなしの1時間でしたが、言葉が通じないもんだから文句も言えず、しきりに恐縮するおじさんの隣で、たった一人の日本人乗客としてただただ耐える私でしたが、考えてみれば、こういうことも旅の楽しみですね。

飛行機は台湾の4000メートル級の山々が連なる中央山脈沿いに発生した積乱雲を避けながら、夕暮れの台北市内、松山空港に着陸しました。
なかなか楽しい台湾国内線の旅でした。
ちなみに航空運賃は往路の花蓮までは5800円ほど。復路の台東―台北は8000円ぐらいで、中国語のホームページを解読しながらカード支払いを済ませておけば、E-TKTですからあとは空港へ行くだけ。
台湾では国内便でも身分証明書が必要ですから、日本人はパスポートを忘れると乗れませんのでお気を付けください。
ということで、私は本日、台風の上を飛び越えて帰宅しました。
鹿児島付近ではかなりガタガタと揺れましたが、もともと揺れなどはあまり気にしないたちですから、本日も快適なフライトでした。
明日は東京ビッグサイトの「全国高校生鉄道模型コンテスト」にお邪魔いたします。
皆さんよろしくお願いいたします。