情報の発信方法

いすみ鉄道には広告宣伝にかける予算がありません。
観光鉄道を旗印にしているというのに広告宣伝費がないというのは、ふつうに考えれば致命傷です。
でも、私はふつうには考えないので、いすみ鉄道に就任した時から、「ああ、そうなんだ。」ということで、インターネットを使ったり、テレビや新聞、雑誌などで取り上げてもらうことにしています。
テレビなどのマスコミは、その名の通り「マスコミュニケーションメディア」ですから、大勢の方々へ向けて、情報を一方的に一斉配信します。
この大勢の方というのは、「ふつうの人」ですから、ふつうには考えない私にとっては直接的なお客様にはなりませんし、なってくれたとしても、ご満足をいただけるとは考えづらいわけです。
つまり、いすみ鉄道はマスに訴えて、ふつうの、一般の、大勢のお客様にいらしていただく商売ではないからです。
この、マスに訴えるという手法は、地元の宣伝、地元を有名にするという点で大きな効果があり、地元の人たちに喜んでいただくための、抽象的な宣伝効果を狙っています。
いすみ鉄道にとって重要なのはやはりインターネットです。
インターネットというのは配信したい情報を配信したい時に配信できるツールです。
そしてコストもかかりませんし、人を配置する必要もないから、これは便利。
先日、いすみ鉄道応援団が主催するジャズ列車の宣伝をして、受付、決済までも行ってしまいましたが、わずか30席ほどの商品ですから、それで完売、満員御礼。
新聞記事に出た時には、すでに売り切れという状況です。
こういう商売のやり方をしていると、2種類のクレームが発生します。
1つはインターネットをやっていないというクレーム。もう1つは、1つ目に関連するかもしれませんが、気づいた時には終わっていたというクレーム。
こういうクレームに共通しているのは、どちらも自分から情報を取りに行くという姿勢がないこと。
テレビや雑誌で見て、申し込むというスタイルは、大きな会社が販売する大量生産商品を購入する場合には有効ですが、いすみ鉄道のような小さな会社が、少量生産する商品やイベントチケットなどは、自分から情報を取りに行くという姿勢がないと手に入らないものだということをご理解いただくしかありません。
私がいすみ鉄道の社長に就任した4年前は、「情報はインターネットで」と言うと、地元の人の多くが、「それは何だ! それじゃ伝わらない!」と言ってましたが、今ではインターネットが当たり前になりましたから、啓蒙運動が功を奏したと言うか、世の中が変わったというか、とにかく田舎であればあるほど、インターネットが必要だということがご理解いただけるようになりました。
では、インターネットではどういう情報を流しているのかというと、いすみ鉄道の情報は基本的にはホームページと社長ブログ。
ホームページは大まかな全体情報と、鉄道時刻、運賃など、めったに更新を必要としない情報を配信していますので、例えば列車ダイヤなど、旅行情報をご自身で確認していただくためのツールです。
それに対して、皆さんが今お読みいただいているこの社長ブログは、いすみ鉄道のイベントのご案内ばかりでなく、私の日々の生活やものの考え方などを含め、「こころにうつりゆくよしなしごとをそこはかとなくかきつづっている」もので、ありがたいことにたくさんの方々からのご支持をいただき、1日のアクセス数は最低でも6000件。最大で3万件ぐらいのご利用をいただいています。
これは大多喜町のホームページが1日300件程度のアクセス数と聞いていますから、情報発信のツールとしては、有効だと考えています。
ただ、インターネットというのは問題点もあります。
その一番大きな問題点は不特定多数の人間が、匿名で利用しているということ。
人間は匿名性があると好き勝手なことを言い始めたり、相手を批判したりし始める傾向がありますから、インターネットは使い方を考えなければなりません。
ですから不特定多数の人間がアクセスする「社長ブログ」には、それだけの情報しか載せていませんし、私の考え方に違和感を覚えるような人は、読まなければよいという姿勢で書いています。
で、もう少しコアな情報というのはどこに出るかというと、それはFACEBOOK。
FACEBOOKというのは実名で登録して実名で書き込むシステムですから、そういう人には、もう少し詳しい情報を配信したり、時には裏情報もお教えするわけです。
そのFACEBOOKにも2つのページがあって、1つは私の個人的なページ。そしてもう1つがいすみ鉄道の公式ファンページ。
どちらも私が運用していますが、こちらは書き込みもできますから、ご自身のお考えなども受け付けております。
ちなみにFACEBOOKは実名での利用が原則ですが、中には実名じゃない方もいらっしゃるようで、そういう方はアクセスしていただくのは自由ですが、何かを書き込まれてもお返事はいたしませんし、コミュニティの中ではあんまり信用されないんじゃないでしょうか。
世の中には色々な考えの方がいらっしゃいますから、実名を名乗りたくなければ匿名の他のページであったり、ツイッターでつぶやいていればよいのだと思います。
そういう意味で私はツイッターをやらないのですが、ツイッターは特にお勧めしたいと思うのは、文字数が限られているので、決められた文字数で自分の言いたいことや情報を伝えるという点で、とても表現をまとめる力が付くということ。
昔、航空会社でテレックスというのを使っていましたが、1文字いくらの通信料を節約するために、英語のスペルから母音を抜いて縮めたり、暗号を使ったりしていたことを思い出します。
こうやってだらだらと「徒然なるままに」文章を書いているということは、そのうち時代遅れになるかもしれませんね。
ということで、FACEBOOKのページにはもう少しコアな情報も流していますので、どうぞ実名登録をしてご訪問ください。
ブログ情報だけの読者の皆様方は、ブログで知ったわずかな情報を書き込みサイトでウダウダやっている間に、気が付いたら大事なことが終わっているなんてこともあるかもしれませんよ。
ただし、実名ですからいろいろとトラブルになるようなことには注意してくださいね。
では、FACEBOOKでお待ちしております。
(今日はたいへん重要な情報をFACEBOKに載せているということに気づきましたか? 洞察力も高めましょうね。)