本日は宇和島へ来ました。

見かけ通りにフットワークが軽い私は、本日は愛媛県の西端、宇和島に来ました。
高松から予讃線の特急列車で4時間の旅。
四国はデカイです。

この写真は宇和島駅のホーム。
よく見ると、地元の幼稚園児がみんなで駅でスケッチタイムです。
宇和島は、闘牛の町として知られていますが、数年前に訪れた際に名物の駅弁 「闘牛弁当」 を売っていた場所は自動販売機コーナーになり、お昼時だったのにお目当ての駅弁は買えませんでした。
地方はこんな感じでどんどん寂しくなっていくような気がします。

宇和島駅前には小さな機関車が飾ってあります。
軽便(けいべん)鉄道でしょうか。鉄道開業当事はこんな小さな機関車が走っていたようです。
四国と言えば、かれこれ10数年前になりますが、ここ宇和島から乗った特急列車が内子駅で動かなくなったことがありました。
聞くと、松山市内で踏切事故が発生したため、列車の運転を見合わせていて、再開のめどは立たないとのこと。
夏のピークシーズンの夕方で、列車は満員。
松山空港から東京行の最終便に乗り継ぐ予定だった私は、このままでは帰れなくなると、山の中の駅で途方にくれました。
そうこうしているうちに、お客さんは皆、荷物を持って列車から降り始めました。
どうするのだろうと見ていると、皆さん改札口を出て、駅前広場を横切って歩いていきます。
そして、国道へ出て、バス停に並んだり、タクシーを呼び止めて、無線で周辺のタクシーを集めてもらったりして、1時間もすると、開通待ちで列車にとどまる人を除いて、みんな消えていなくなりました。
この現象は私には大変ショックで、そして、へ~っと感心させられました。
当事の私の常識では、こういうことがあると、乗務員や駅員に「どうしてくれる!」と詰め寄って、「鉄道会社の費用でバスやタクシーを手配しろ」となると思っていましたが、そういうシーンは一切見られず、「開通の見込みは立たないの?」 「じゃあ、しょうがないね。」といって、お客さんがそれぞれに動き出していたのですから、常識を覆されました。
竜馬や明治維新ではないですが、やっぱり四国の人は偉いなあ、と思ったことを、今日、久しぶりに内子を通って思い出しました。
消費税とか、年金とか、世間では政治が悪いとか何だとか言ってますが、私はこのときの四国の人を見習って、自分に降りかかる出来事は、基本的には自分で何とかしなければならないと思うのです。
少なくとも、今、50代以下の皆さんは、まだ時間もあるわけですから、そうあってほしいと思います。
そういう心構えができていれば、あまり腹も立ちませんからね。
日本全国のローカル線を旅していると、時としてこんなことを考えたりもするのです。
さて、明日は鹿児島へ飛びます。