それぞれの春

卒業の季節ですね。

トキ鉄でも駅のスタッフや運輸部のスタッフが工夫を凝らして卒業生を送るメッセージを掲げています。

今では全国あちらこちらでこんな光景が見られるようになりましたが、昭和の時代はなかったですね。
あの頃は高度経済成長でしたから、殺伐としていましたね。
今思えばそんな感じがします。

私たちはそんな時代に生きてきたんだなあと、なんとなく感じます。

だからと言って、今は良い時代だなあなんて思いませんよ。

今、生きている若い皆さんたちは、多分私たちの時代とは全く違った苦労があって、まったく違ったことで困難に直面していたり、悩んでいたりするでしょう。
特にネットの時代ですからね、誹謗中傷なども受けやすいですし、陰湿さが増しているかもしれません。

まぁ、ネットで誹謗中傷を得意としている人たちというのは、何らかの形で人生思うようにいかないことがあって、くすぶっている人たちが多いでしょうから、これからの時代を生きる卒業生の皆様にはそんなくすぶった人間にはならないでほしいなあ、というのが私からのメッセージ。

齢60を超えた前期高齢者ですが、今までの人生を振り返って、「なかなかいい人生だったなあ。」と思いますから、生きていくのって、いいことだと思います。

「おいおい、そりゃぁお前は航空会社のエリートだし、だから公募社長にも選んでもらったんだろう。」と言う人もいるかもしれませんが、私だって最初から航空会社の職員だったわけでもなければ、家庭環境に恵まれていたわけでもありません。

たぶん今の皆様方からは想像もできないような、ヤクザモンやチンピラが多い町で共同便所の長屋に住んで、風呂は2日に一度、近くの銭湯へ行くというのが自分が育った環境ですからね。
まして学生結婚で子供5人ですから。

でも、その時その時、チャンスの前髪をつかんで、前進してきたのでありまして、その時どうして前進できたかと言うと、決してくすぶらなかったからです。

だから、これから社会に出たり進学したりする皆様方には、イヤなことやおもしろくないことがいっぱい待ち受けていると思いますが、決してくすぶらずに、明るい未来を信じて、夢と希望を持って人生を堂々と歩んでいただきたいと思います。

そうすれば、いいことがいっぱい待っていますから。

私が言うのですから間違いはありませんよ。

ご卒業おめでとうございます。