なんだか大変なことになる予感

今日は終戦の日。

全国各地で追悼や慰霊が行われました。

75年前の今日、太平洋戦争が終わり日本が無条件降伏した日。
戦争の過ちを二度と繰り返さないように、日本人が反省の上に将来の平和を誓う日でもあります。

私たち日本人は、この反省というのが得意です。
過去の過ちを反省し、二度とこのようなことが起きないように。

大切なことですが、私はそれだけではないような気がします。

というのは、コロナのように、過去に経験したことがない事象にどうやって対処していくかということも大切なことであるからで、一度起きてしまったことに対して反省をして、二度と起きないようにすることは大切なことなんですが、それだけじゃなくて、今まで経験したことがないことに対しても、きちんと対処してできるだけ被害を出さないようにすることは、実はそれと同じぐらいか、あるいはもっと大切なことではないかと思うのです。

そして、実は私たち日本人は、起きてしまったことを反省するのは得意だけど、今まで経験したことがないことに対して、「さて、どうしましょうか。」ということが不得意で、そういうスキルを持ち合わせていない人がほとんどなのではないかと思うのです。

だから、妖怪をもてはやしてみたり、自粛警察が出没したり、うがい薬が店頭から消えてみたり、炎天下で誰も周りにいない状況なのに熱中症でぶっ倒れるまでマスクを外さなかったり、ちょっと考えればわかりそうなことに全く対処できていない国民だということが、全国的に判明するのです。

そして、マスコミがそれを扇動する。
検査で陽性反応が出た人と、感染者と、発症者がごっちゃになって、国民を不安になるような報道ばかりで、それを真に受けた国民がさらに大騒ぎする。

物事の本質がどこにあるのかということを誰も考えようとしないで、面白おかしくお祭り騒ぎをしているのは、今まで経験したことがない局面で、どうしてよいか自分で考え、自分で判断し、自分で正しいと思った行動をするという訓練が、子供のころからこの国では行われていないために、日本人は過去の反省は得意だけど、自分で考えて前に進んでいくということができないわけです。

では、何が大変かというと、これです。

お盆の時期だというのに新幹線はガラガラ。
ありえませんね。

でも、ありえないことが起きているのです。

お盆の時期の県庁所在地の駅。
でも、ホームに誰もいないんです。

わかりますか?
皆さん。
何が大変か?

JRは民間会社です。
お客さんが誰もいなければ、経営が成り立たなくなるのです。
だから大変なのです。

春休みの需要がなかったですね。
ゴールデンウィークもほとんどゼロでした。
何とか夏季輸送で挽回しようとGo Toトラベルキャンペーンに賭けたんですが、このありさまです。

Go Toキャンペーンの批判ばかりするけど、じゃあ、どうしたらよいかというアイデアは全く出てこないのがこの国の国民。

で、春休み、ゴールデンウイーク、夏休みと書き入れ時に収入がほとんどゼロになった会社って、どうなると思いますか?

単年度の決算の話で言えば、売り上げが落ち込んでいる。
今年度は秋の行楽シーズンと年末年始が残されているだけ。
需要のボリュームはゴールデンウィークと夏休みに比べればはるかに少ないですから、秋から冬にかけて対前年同程度に戻ったとしても、年間を通してみたらもう挽回できません。
切符の売り上げだけじゃなくて、構内の売店やエキナカショップなどのテナント収入も同じだけ落ち込みます。
ホテルや遊園地などの観光施設の売り上げも同じように落ち込むわけですから、つまりは泣きっ面に蜂、往復ビンタどころか、両手両足を損傷して動けない状態と同じぐらい深刻なダメージだと思います。
単年度決算の話だけじゃなくて、もっと大変なのがキャッシュフロー。
手持ち資金が尽きたら黒字企業でも倒産ですからね。

鉄道会社だけじゃなくて、飛行機会社もそうですよね。
赤い会社と青い会社の両方ともに大ピンチ。
赤い会社の方は破綻した経験があるから、しっかりと内部留保を確保しているようですが、青い会社の方は相手が足踏みしている間がチャンスとばかり、ここ10年拡大戦略の連続で、路線拡張。そうすれば当然飛行機の数だって増やさなければなりませんから自己資金で足りない分はリースで飛行機を揃えて、追いつけ追い越せから、どれだけ引き離せるかに賭けてきた。
そんなときにコロナですから、すべてが裏目に出ちゃった。
収入がないのに固定費ばかりがかかる。
でも、頼んでおいた飛行機は「お待ちどうさま。」と届いちゃったりする。
今更「取り消ししてください。」なんて言えませんから、だから本当に大変なのです。

じゃあ、鉄道会社や航空会社が大変だとなるとどうなるか。
そりゃあすそ野が広い産業ですから、みんな影響を受ける。
取引先は何百何千とあるわけで、その何百何千の取引先には何万人もの従業員がいて、その従業員には何十万人もの家族がいるわけですから、本当に他人事ではないのです。

例えばですよ。
スポーツの試合を見ていると、ユニフォームに「ANA」とか「JR」とか書いてあるでしょう。
オリンピック選手のユニフォームにも書いてある。

スポンサーですね。

来年オリンピックが開かれるかもしれないけど、今、書いてある会社が来年も同じようにスポンサーになれる保証などどこにもない。
だから、大変なんですよ。

そういうことまで考えて、国民の皆様それぞれの頭の中で、そういうことをしっかりと考えて、「では、どうしたらよいでしょうか。」という私たち日本人に一番不得意なことをやらなければならないというのが、今なんです。

と、私は考えます。

でも、とりあえずどうしてよいかわからないでしょう。
そりゃそうですよ。
だって、この国の教育システムではそういうことを教えていないんですから。
余計なことを考えられたら、指導者がやり辛くて仕方ありませんから、指導者にいかにコントロールされやすい国民を作るかに終始してきた75年ですから、できないのです。

でも、やらなければならない。
国民は、皆さん自分でどうしたらよいかを考えて、自分で正しいことをやらなければならないのです。

さて、どうしましょうかね。

ということで、
皆さん、とりあえず、電車に乗りませんか?

東京から新函館北斗まで、「はやぶさ」に乗って、函館に到着したらさっさと飛行機で帰ってくるとか。
東京から博多まで「のぞみ」で行って、福岡からさっさと飛行機で帰ってくるとか。

泊まって、飲んで、羽目を外すから拡大するのですから、駅弁買って電車に乗って終点に着いたらさっさと帰ってくる。

これだけでもかなり気分が違いますよ。
旅行へ行きたいという気持ちは7~8割は満足できると思いますよ。

ということで皆さん、8月中はどこか遠くへ、さっと行ってさっと帰ってきましょう。

いい年こいたおっさんが「青春18」などとみみっちいことを言わずに、新幹線でさっと行って、飛行機でさっと帰ってきましょう。

私はもう予約しましたよ。
さっと行ってさっと帰る旅。
偉い人が「来るな」と言ってるようなところは、「二度と行くもんか。」と思いますが、私が予約したところはそういうところではありませんので、一応お宿も取ってあります。
友達にも連絡済みだし。

汽車に乗って、駅弁食べて、飛行機で帰ってくる。

この夏から秋はこれを3回ぐらいやりませんか?

JRも航空会社も、本当に大変なんですから。

よろしくお願いします。