今日から5月

風薫る五月。

でも、今日は暑かったですねえ。

皆さん体調崩しませんでしたか?

 

テレビでメーデーのニュースをやってました。

最近はメーデーってのもあまり聞かなくなりましたが、今年は働き方改革反対とかなんとかで、メーデーの参加者の中には、たぶん打倒安倍政権を掲げているだろう結構なおじいさんたちの姿が見えました。

そう、あの方々が若かりし頃は皆さんメーデーが一つのイベントのようになっていて、お父さんの会社の行事に家族みんなで遠足気分で参加していた時代があったことを思い出しました。

まあ、私たちが子どもだったころの話ですが。

 

そのメーデーの会場で野党の政治家の先生が、「最低賃金を1500円にしろ!」などと演説していたようですが、最低賃金が1500円になったら、日本はどうなるのでしょうか。

私たちの生活は楽になるのでしょうか。

その時はたぶん牛丼が1杯800円ぐらいになって、居酒屋の中ジョッキの生ビールが1000円ぐらいになるんじゃないでしょうか。

若い人たちは知らないと思いますが、私たちの育った昭和の時代はそういう時代でしたから、給料も上がるけどモノの値段もどんどん上がる。

そうするとどうなるかというと、給料が上がってモノの値段が上がるから、労働者の生活は決して楽にはならない。そればかりか、給料で生活していない人たち、例えば年金生活者はどんどん生活が苦しくなるのです。なぜなら、年金の財源は決まっているから、そう簡単に上がらないのですから。だから、「最低賃金を時給1500円にしろ」と演説している政治家の先生の話を聞いて、「そうだ! そうだ!」と言っているおじいさんたちは、いったい何を根拠にメーデーに参加しているのか、テレビを見ていて、頭の悪い私は理解できなかったりして、今日はちょっと混乱したのであります。

 

昔から「物価に追いつく給料は無し」と言われていて、給料というのは必ず物価を追いかけるようにできているわけで、サラリーマンをやっている以上は自分の給料に満足しているという人は基本的にはいないと私は長いサラリーマン生活で感じているわけで、政治家の先生がもし言うのであれば、時給の話ではなくて、きちんとした保証がある雇用形態を作るためのスローガンだと思うのであります。

 

さて、かくいう私は若いころ労働組合の活動家だった話は以前にお話しさせていただきましたが、労働組合でいくら頑張って会社と闘争しても、すでに私たちの時代はバブルの後遺症の時代でしたから、賃金が5%上がるなどということは奇跡に近いことでした。20万円の給料を1万円上げようと、会社と闘争するのであれば、どうやったら月に1万円余分に稼げるようになるかということを考える方が手っ取り早いと気づいた私は、自分で会社を設立して事業を始めたわけでありますが、おかげさまで失われた20年の時代の中で、そこそこの利益を得ることはできましたし、税法や決算書という社会のシステムには精通するようになりましたから、今、こうして鉄道会社の社長業という重責を担わせていただいているのでありますが、そうなると今度はまた別の悩みというか課題が出てきていて、つまり、お金の悩みというのは尽きないということを知るようになったわけです。

 

そして、「お金というものを追及するのであれば、それは都会でやればよいことで、田舎というのは、お金を追及する場所ではない。」ということを、なんとなく悟ったのであります。

そういうことに気が付いてみると、世の中には私と同じような考えを持っている人たちが結構いることに気がつきまして、お金以外のところでいすみ鉄道にいろいろ協力してくれる経営者の方々に出会うようになりました。

 

例えば、国吉駅近くにあるパチンコABCさんがそうで、先日もある会合で社長さんにお会いした時に、「いつもありがとうございます。今度29日のイベントもよろしくお願いします。」と私が言いましたら、社長さんは「なんでも協力しますよ。店長にそう言ってありますから、どんどん使ってください。」と駐車場の一部を開放してくれてイベントをやりました。

アピタ市原店の店長さんも、「小さい子供さんたちが、みんな喜んでくれるんだから、うちは協力しますよ。」と言って、いすみ鉄道はもちろん、千葉県内の様々なローカル鉄道を盛り上げる活動をしてくださっています。

 

もちろん、売り上げは大事なんですが、何のために自分たちが地域で商売をしているのか、という基本理念をきちんとお持ちの経営者の方々が、いすみ鉄道にお声をおかけいただけるようになってきたのですから、なんとなく世の中捨てたもんじゃないなあという気がしています。

 

アピタ市原店さんのGW期間中のイベント「鉄道スタンプラリー」

先日ご紹介した顔出しパネルが楽しめるものですが、ありがたいですねえ。

 

パチンコABCさんの駐車場を借りて行った先日の春のいすみ鉄道祭りの撮影会。

本当にありがたいです。

 

 

このようにABCさんが協力してくれたことに一番うれしかったのが、たぶん応援団の皆さん方だと思います。だから、バスにはこんな広告看板が取り付けられていました。

 

これがまた実に田舎のバスっぽくて、似合ってますね。

 

こうやって、持ちつ持たれつ、お互い様ということで、いすみ鉄道はふだんからお世話になっている地域の事業者様と連携を取らせていただいております。

 

直接的な金銭のやり取りはありませんが、共通の理念を持っている経営者の皆様方に、いろいろ応援していただいているというのは、本当にうれしいことだなあと、私はそのように考えております。

 

そして、このような活動が、遠回りですが、お互いに必ず集客に結び付いていると、お互いに確信しているのです。

 

それが民間の経営感覚というものでありますが、たぶん、公務員には理解できないでしょうね。

稼ぐ必要がない仕事の人たちですから、そういう人たちはメーデーで頑張ればよいのであります。