奥会津から戻りました。

午後4時に奥会津から戻りました。
朝8時30分に会津川口を出て、只見線、磐越西線、東北新幹線と取り次いで、7時間半の旅。
成田から飛び立てばシンガポールに行けるほど、奥会津は遠いところです。
でも、とても素敵なところだと思います。
昨年の12月初めに私が会津川口駅の近く、金山町で只見線沿線地域を応援する講演を行いました。
私が地域を応援する場合、決まって口にするのは「自分たちのことは、まず自分たちで何とかしましょう。」ということ。
その時も、「災害は気の毒なことだけど、起きてしまったことを恨んでも仕方ないから、明るいメッセージを発信しましょう。」「陳情なんかやめて、自分たちでまず動きましょう。」という内容のお話をさせていただきました。
その後、奥会津の只見線応援団の皆さんは、早速自分たちで動き始めました。
何をやったかというと、「只見線の車内で忘年会」。
どうせ毎日ガラガラの貸切状態ならばと、自分たちでお弁当とお酒を持ち込んで、列車の中で忘年会を行いました。
その後、1月には地元郵便局から只見線の写真を使った記念切手を発行。
これも大人気で、増刷になったようです。
(只見線沿線の風景の切手なのにJRに手数料を払わなければならないと地元は怒ってましたが・・・)
そして、いすみ鉄道沿線の房総半島に雪を運んできてくれて、国吉駅の広場で「雪まつり」をやったのが2月3日。
同時に街の駅「いってんべえ国吉」で、只見線の写真展を開催。
只見線の素晴らしい風景を房総半島の皆さんにも知ってもらう企画を3月末まで続けています。
で、今回、私たちが「雪まつり」の雪のお礼にと、いすみ市商工会が中心となって奥会津に新鮮な千葉の魚をお届けしたのです。
そして、奥会津でいすみ鉄道の写真展を開催。
地元の皆様方は菜の花畑を走る列車の写真を見て、「あれまあ、うらやましい。」と口々におっしゃっていました。
これがローカル線を支える地域同士の交流なのです。
それも、行政主導型ではなく、完全な民間交流。
素晴らしいと思いませんか?
そして、只見線沿線の彼らがやった今回のイベントでは、2日間で実に200名近くの方が、只見線を利用して会場までいらしたのです。
只見線はいすみ鉄道よりもはるかに列車本数が少なく、会津若松を朝7時半に出る列車に乗り遅れると、次の列車は午後1時という運転本数ですが、それにもかかわらず、只見線を利用してたくさんの方々がイベントに参加されました。
もちろんイベントの実行委員会では只見線を利用する方々へ特典を付けるという仕掛けはしていましたが、それでも凄いことだと思います。
「陳情なんかしてないで、自分たちでできることからやりましょう。」
と言ったら、本当にそういう動きになってきたんです。
これから春を迎え、奥会津が輝き始めます。
皆さん、只見線沿線の活動は注目ですよ!

[:up:] イベント会場の近くにある会津中川駅。雪がこんなに残っています。


[:up:] カケス団長。上は「Gメン75」ののりで、下は雪に上って上機嫌の図。
大人だって、雪を見ると嬉しくなるのです。というのは房総人の証拠。

[:up:] 千葉県から応援に駆け付けてくれたご夫婦と記念撮影。イベントが終わってみんなで乾杯したところです。なぜか私は奥さんにモテモテ状態。

[:up:] 会津川口から先の区間は数か所で鉄橋が流されて依然不通です。でも、少しずつ護岸工事などが始まっています。
利用者がどれだけいるか、という数字の論理だけではなく、繋がっていたものが分断されてしまって、そのままで良いのか?という考えも大切だと思います。
鉄道があるってことは、みんなが繋がっているんだ! と思えることなんですから。
奥会津との地域交流はこれからも続けます。
皆さん応援してください。