トキめき鉄道 冬支度

朝、いつものバス。

寒くなりましたねえ。

運転士さんが私の顔を見て、「トキ鉄さん頑張ってるから、うちも負けないように頑張らないと。」って。

やはり、広範囲で面が割れてる。(笑)

で、信号待ちの間に、運転士さんに聞いたんです。

「どうして毎朝同じ車体が来るんですか?」って。

そう、私の乗るバスは毎朝、同じナンバープレートのバスが来るんです。

そして、そのバスは前と後ろにドアがあるタイプ。

ふつうは前と真ん中にドアがあると思うんですけど、前と後ろにドアがあるバスって、昔、東京都下の西武バスや関東バスで走ってたような記憶があるので、わたし的にはちょっとレトロで、郷愁を感じるのです。
バス好きの友達に言わせたら、「お前さん、そんな貴重なバスで毎日通ってるの?」とうらやましい悲鳴を上げるバスですからね。

私としてみたら、SLに引かれた旧型の客車で通勤しているようなもんでしょうかね。

そうしたら運転士さん、「この時間のバスは高田駅から高校生がたくさん乗るんです。だから、こういう車体じゃないと乗せきれないんです。」と言われました。

このタイプのバスは後ろから乗って前の方に誘導しやすいからスムーズな乗降ができるのでしょう。そして、他の車種よりも少し大きいらしい。
たくさん乗るといっても、40人か50人でしょうけど、地方都市のバスでこれだけ乗るということは、バス会社がそれに向けた車種を運用に充てるぐらいですから、ある意味ですごいことなんですね。

今朝は良いお天気でしたが、妙高山は白くなっていました。

やってきたいつもの電車は今日から2パン運用。

2パン運用ってわかりますか?

パンツを2枚穿いてるわけじゃありませんよ。

パンタグラフを2つ使っているということです。

ほら、パンタグラフを2つ上げているでしょう。

トキ鉄が使っている127系電車は通常は2両にパンタグラフが1つなのですが、2編成だけ、前と後ろにパンタグラフが付いている電車があります。
冬になると、1番電車には必ずこの2パン編成が組み込まれます。

その理由は架線凍結対策のため。

架線に氷が付くと、架線とパンタグラフの集電部分に隙間ができて、パチパチとスパークします。
ときどきならいいんですが、架線が凍り付いていると、スパークの連続で集電ができなくなって、電気を取り入れることができません。つまり、電車が走れなくなるのです。

そういう時は2パン電車が威力を発揮します。
前のパンタグラフで氷を除去しながら、後ろのパンタグラフで集電するのです。

昔は電車が長くて、1編成にいくつもパンタグラフが付いていましたが、今では編成が短いために、1つのパンタグラフの電車では途中で走れなくなる危険性があるのです。

だから、この2パン編成の始発電車は来年の春まで、いつも同じ車両がいつも同じ時間に走ることになります。

なんだ、バスと同じか。

そう、車両運用というのはそういうものなのです。

でも、架線凍結というのは何も寒冷地のことばかりではありません。

千葉県でも成田線の我孫子-成田間や、房総半島の内房線、館山-千倉間でも架線凍結で電車が走れなくなることがあるのです。
成田線は印旛沼の夜霧の影響でしょうか。
内房線というと南国のような気がしますが、館山は盆地で夜間の放射冷却が激しく、架線が凍結する区間なのです。
意外でしょう?

だから、霜取り電車と言って、深夜時間帯に電車を走らせたりしていましたが、しばらく離れていますので最近はどうでしょうか。

線路の保守点検をする設備部では、ポイント部分のスプリンクラーの作動状況を各駅全部確認し、ホーム付近の除雪用パイプなどの点検も終えています。

いよいよ、トキめき鉄道沿線にも雪の季節がやってきます。