「道外禁止」
たぶん普通の人は百人に一人くらいしか知らない言葉でしょう。
私の友達でも知っている人は20人に一人? いや、10人に一人ぐらいいるかな。
でも、見たことがある人となると50人に一人?
う~ん
なんだろね。
道外というのは道内に対する言葉で、つまり北海道の外か北海道内か。
禁止は禁止ですから、道外禁止は北海道の外はダメですよ、ということになりますね。
だったら道内専用と言えばよいと思うのですが、あえて禁止と書くのは、多分、そう書かないといけない何かがあったからでしょうか。
つまり、北海道の外へ「持って行っちゃだめですよ。」ということ。
じゃあ、何を持って行ってはいけないのかというと、これです。
石炭を積むホッパー車という貨車。
こんなデカいものを持っていくわけないでしょうとふつうは思いますけど、昭和50年代までは北海道内にはこういう貨物列車がたくさん走ってました。
例えば夕張の炭鉱で産出された石炭はこういう道外禁止のホッパー車で室蘭の港に運ばれ、そこから船積みされます。
帰りは空で夕張へ戻り、また夕張から石炭を積んで室蘭へ向かう。
20両も30両も、こういう貨車だけを連結した貨物列車が1日何十本も走っていました。そして昭和50年代に炭鉱が閉山になり、走らなくなったのです。
昭和50年代と言えば、かれこれもう40年も前になりますから、今の人口を構成する人たちの半分ぐらいは見たことがないでしょう。
つまり、なんだかわからないということになりますが、そういう「道外禁止」をまじめに、今でも守り続けて頑張っている人たちがいらっしゃるのであります。
そう。
国鉄形気動車を使って、かつての石炭列車が通った室蘭本線を貸切の臨時列車で走ってみようという企画です。
https://va.apollon.nta.co.jp/2000816/
その名も「急行・道外禁止号」
車内で出されるお弁当は「道外禁止弁当」だそうです。
おいおい、どうしちゃったんだ、このツアー。
なんだかとても面白そうじゃありませんか。
でも、残念ながらこの日は私は都内でイベントがあって行けそうにありません。
でも、乗ってみたいなあ。
室蘭本線ですからねえ。
https://raillab.jp/news/article/28061
▲詳細はこちら
ご興味のある方はぜひご参加ください。
JR北海道を「うん」と言わせてこういう列車を走らせるのですから、それだけでも乗る価値があるというものでしょう。
今日で8月も終わり。
明日から9月。
この秋のお勧めは「道外禁止」です。
そうそう、今日も1本YAHOOニュースを書きましたので、よろしければご一読ください。北海道ネタです。
https://news.yahoo.co.jp/byline/torizukaakira/20220831-00312756
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