要らないものを売る商売 おさらい

エスキモーに冷蔵庫を売る商売というのは「要らないものを売る商売」です。

ちょっと聞いただけでは理解できないかもしれませんが、日本も多様性の時代になってきましたから、「要らないものを売る商売は本当はやりやすい。」という話をするとピンと来る人も増えてきたと思います。

実はこの「要らないものを売る商売」というのは、昨日今日の話ではなくて、商売の基本原則の一つであると私は考えていて、ずっと昔から実践しているのでありますが、このブログでも今から8年も前にこの件を取り上げさせていただいております。

お時間がある方は、ぜひ、ご一読ください。

2013年11月25日 要らないものを売る商売

2013年11月26日 要らないものを売る商売 その2

2013年11月27日 要らないものを売る商売 その3

今読み返してみても、私のポリシーが当時も今も全くブレていないことがお分かりいただけると思いますが、いかがでしょうか。

ローカル線の活性化とか、地方創生とかの話になると解かったようなことを得意気にしゃべっている人が多くいます。私は自分のやっていることをこうして手の内を公表していますからきっと簡単そうに見えるんでしょうね。

「国鉄の車両を持ってきて走らせればマニアが集まる。」

まぁ、誰でもそう考えるでしょう。

国鉄形に限らず観光列車に関して「そんなこと簡単だよ。」といろいろやってみる人や会社があちらこちらにあると思いますが、うまくいってますか。
苦戦してるところが多いでしょう。

そりゃそうですよ。
なぜなら商売というのは実践ですから。
毎日実際に自分でやってみる。
その繰り返しが実践なのですが、私の商売を見て「なぁんだ、そんな事か。簡単だよ。」という人は、机の上で考えているだけで実践がないからわからないんですよ。

でも、実際にローカル線で観光列車をやってみる人はまだ良い方で、中には自分でやってみることもせずに人が失敗しているのを見て冷やかしているだけの人もたくさんいますから、そういう人にはいつまでたっても実践がありませんので、何年経っても実績が積み上がらないのです。
そういう人が決まって言うのは「俺にはチャンスが巡ってこない。」ということでしょうか。「そこに不平等がある。」などと思っているかもしれませんが、世の中というのは基本的に不平等でありますから、その中でどうやって這い上がって実績をつけていくかが問われていて、そのためにはやり方というのがあると私は考えています。

そうは言っても、私はそんなに優秀でもなければ働き者でもありません。できるだけ横着をして手を抜きたいといつも考えている人間ですから、一つの作戦を考えたら、その作戦ができるだけ他でも使えないか。逆に言えば、何度も何度も使える作戦ができれば一番簡単ですから、そういう私が常に探し求めているのはどこでも何でも使える作戦、つまり世の中の「法則」です。
これをやれば成功する法則。
そういう法則が見つかれば、苦労しなくてもうまく行くじゃないですか。

いつも申し上げている顧客心理を見つけたり潜在需要を顕在化するなどということはすべて法則なのでありますから、どこでも何度でも使えるのです。

世の中には時代に応じて少しずつ変化していく法則もあれば、世の中が変わっても変わらない不変の法則というのもあります。不変といっても戦後の変化のように半世紀以上の時間をかけて少しずつ変わって来るような法則は、実は変わっているのですが、人の人生のような短い時間から見るとほぼ不変の法則に見えますから不変法則といっても一言で言い表すことは言えませんが、私は自分で見つけたローカル線や地域の活性化の方法が「法則」といえるかどうかをトキめき鉄道で確認しているのが今の状態です。

夜行列車もきっと「法則」なのでしょう。
列車の中でおいしいものを召し上がっていただくというのも「法則」のようですね。

そう考えると「要らないものを売る商売」というのが、本当にローカル線に当てはまるのかどうか。
前職でやったことと同じことがトキ鉄でも通じれば、これは「法則」と呼んでも良いと考えております。

ただし、その法則は誰がやってもうまく行くというものではありませんが。

さて、トキ鉄の国鉄形急行電車は果たしてうまく行きますでしょうか。

乞うご期待、でございます。

ところで、先日ある方から「線路の石を仲間に紹介したくてトキめき鉄道のSHOPを見たら売切れだったんで、仕方がないからメルカリで買ったよ。」と言われました。
「いくらでした?」と聞いたら、「3000円!」だって。

ひえ~!

「それはそれは大変申し訳ございませんでした。」

そう申し上げたら、「いやいや、すごいよね。どうしても欲しい気持ちにさせるんだから。」と感服されました。

恐るべし「要らないものを売る商売」でございます。