新型コロナ騒動。何が一番恐ろしいかというと・・・

収拾の目処がつかない状況ですね。

各観光地では大きな打撃を受けていると思います。

実態がわからない、治療法がわからない。
そういう不安な状況だからか、噂が噂を呼んで、武漢の細菌研究所からウイルスが漏れたとか、アメリカが中国を困らせるために細菌兵器を送り込んだとか、訳の解らない話まで飛び出しています。
こういう時は、政府はきちんとした情報を出さなければならないと思いますが、悪い話ほど、あるいはセンセーショナルな話ほど速く広がりますから、皆様、根拠のないうわさに振り回されないようにどうぞご注意ください。

さて、私が今度の新型コロナ騒動の中で一番恐ろしいと感じたことは何かというと、報道のあちらこちらでアナウンサーが話す「17年前のSARSの時に比べて」とか、「2003年のSARSから17年」というその言葉。
SARSの時は「咳をしている乗客を飛行機から降ろせ」と乗務員が騒ぎ出したり、航空会社も大きな混乱がありました。
それはそれは大変だったんです。
私はフライトの責任者でしたから、あの時の混乱を昨日のことのように思い出します。

そしてその「SARSから17年」だというのです。

何が恐ろしいって、この「あれから17年」が実に恐ろしい。
何しろ、昨日のことのようにはっきりと覚えているあのSARSの混乱から17年も経過しているという事実。
これが一番恐ろしい。

今年60のおじさん的には、あの時は43だったわけでありますが、今から17年経ったらもう80に手が届くところに居るのですから、それが恐ろしいのであります。

早くしないと、残りの人生それほど時間が無いのであります。

本日2月9日は、昨年の9月9日にトキ鉄の社長に就任してからちょうど5か月。

もう5カ月も経ってしまったのであります。

とにかく時間が経つのが速い。

そして、私の年齢の人間に残された時間はそれほど余裕があるものではないのです。

トキ鉄に来て5カ月。
いろいろ会社の中も見えてきました。
どこにどういう人がいて、どこでどういう問題があるのか。
そろそろ行動を起こして結果を出さなければなりません。

私は3セクの社長2社目です。
だいたい3セクが抱える問題構造も分かっていますが、「やっぱりね。」という感じで社内の問題点も見えてきました。
2社目ということは、1社目でできなかったことや、やらなかったことをやらなければならないということであります。
私は1社目では社内の改革にはほとんど手を付けませんでした。
なぜならば、できない人たちをできていないと自覚させて、それをできるようにするための労力と時間が惜しかったからです。
とにかく早く結果を出さなければなりませんでしたから営業に多くの力を注いできましたが、トキ鉄の場合は会社の状況は明日、あさってにどうこうなる状態ではありません。
だから、今やらなければならないのは社内の構造改革だと考えます。
組織変更も含めて、きちんと物事が進んでいくような体制を作らなければならないということが、この5か月間ではっきりとわかりましたから、1社目でできなかった課題を進行させなければなりません。

そして、会社にとってはまだまだ時間があるのですが、私にとっては時間がそれほど残されていないということが、1社目に比べると明らかなのであります。

これが、今回の新型コロナ事件ではっきりと自覚した恐ろしいことなのであります。

結局、10年以上経っても私が1社目で手を付けてこなかった社内の改革が今でも尾を引いているようですから、将来を考えるとやはり今やらなければならないことはちゅうちょせずにやらなければなりません。
それもスピード感を持って。

小さな会社なのに、まるで大企業のような時間の流れが散見される組織。
問題なのはそのスピード感を共有できているかどうかということから始まるということなのであります。

私、日本の航空会社よりもはるかに大きな会社にいたんですが、物事は朝令暮改でサッサと進んでいました。だから、就任して半年たって、何にも着手していないとなれば、かつての同僚たちから後ろ指差されて笑われてしまいます。
外資系出身ということはそういうことでありますから、春に向けて速度を上げていかなければならないと考えるのであります。

あれから17年とこれから17年。

仕事の密度を濃くしていかなければならないのです。

なぜならば、ボーッと生きることが許されるほど、時間はそんなに残されていないからであります。
そして、会社というところはそういうところなのであります。

チコちゃんに叱られないようにしないとね。