本日は「吉都線シンポジウム」にお邪魔しました。

「吉都線」って読めますか?

ふつうの人にはなかなか読めないと思いますが、「きっと線」と読むんです。

宮崎県の都城と鹿児島県の吉松を結ぶJR九州のローカル線。

吉松の吉と都城の都をとって吉都線です。

この沿線自治体の皆様方にお呼ばれしまして吉都線のシンポジウムに参加いたしました。

私は基調講演を担当させていただきましたが、沿線の皆様方の熱意はすごいですねえ。

講演中に演台から会場の写真を撮影させていただいたのがコレ。

田舎の町でこれだけたくさんのお客様にお集まりいただきました。
主催者的にも大満足のようでした。

コーディネーターを務めていただきましたのは宮崎放送のアナウンサーで吉都線応援大使の田代剛さん。地元で人気のアナウンサーです。

吉都線愛にあふれるナイスガイです。

宮崎県の吉都線なんて言うと普通の人は知りませんよね。

でも、私は20年以上前から前面展望DVDで吉都線を取材していまして、吉都線の魅力を存じ上げておりますので、吉都線が廃止になるようなことはあってはならないと考えている一人でして、今回、吉都線の活性化フォーラムのお話をいただいた時に喜んで参加させていただきました。


▲2010年に私が発表した吉都線のDVD


▲こちらは2000年に発売したものです。

詳しくは パシナ倶楽部のホームページ にてご確認ください。
全国を網羅する前面展望DVDですが、すべて私が撮影、編集したものです。

そういう私から見て吉都線は霧島連山を望む風光明媚な路線で、観光路線としての要素をたくさん備えているばかりでなく、比較的人口の多い地域を走りますので、地域の足としての重要な役割を担っている路線でもありますが、私が有望だと思っているのはその路線名です。

今、台湾や中国からの旅行者が皆さん北海道を目指してやって来ていますが、目指すは千歳空港です。
千歳空港一極集中の状況ですね。

では、彼らがどうして千歳空港に一極集中するかというと、もちろんハブとしての役割があるのは当然として、それだけではないんです。
「千歳」というネーミングに憧れて来る。
台湾や中国の皆さんにしてみたら、千歳という名前はとても縁起が良いと感じる名前なんです。

だから、帯広でも釧路でも旭川でもなく、皆さん千歳にやってくる。

そういう顧客心理を考えた時に、吉都線という名前は使えると思いませんか?

吉の都ですからね。

でも、地元の人はそんなこと誰も考えていないんです。
そして、赤字だから存続の危機だという。

ちょっと違うんじゃないかなあ。
こんな縁起の良いところはないんですよ。

と、私はそう思うのです。

使えますよね。今の時代。

そういう考えを持ちましょうというお話をさせていただきました。

地域の皆さん、鉄道というのはこうして上手に使いましょう。

というのが私の考え方です。

吉都線と言えばC57やC55が走っていた路線ですから、何とか上手に使って地域も一緒に浮上していただきたい。
今では誰もそんなことを言う人はいなくなりましたが、都会の若者のあこがれの的だった時代があったのです。
だから上手に使ってそれを残していただきたい。
これがローカル線を愛する私たちの願いです。

本日は楽しいお時間をありがとうございました。