昨晩鳥取市内に宿泊し、本日は若桜鉄道を訪問しました。
若桜鉄道はいすみ鉄道と同じ旧国鉄廃止対象路線を地元が引き継いだ第3セクター鉄道。
開業年度もいすみ鉄道と同じ昭和5年ですから、同じ時代を生き抜いてきた同級生ということになりますね。
時代の荒波にもまれ、紆余曲折がありながらも、今でもしっかり走っている。
そして今、その鉄道があることで全国に名が知れ渡るようになったという点でも同じです。
終着駅の若桜駅。
とても良い感じです。
日がな1日ボーットして居たい雰囲気の駅です。
こういうところが「いい所」なんですよね。
まして、駅構内には蒸気機関車とディーゼル機関車があって、どちらもきれいに保存されています。
保存されていると言っても、どちらもちゃんと動くんですから。
実は先日、秋篠宮さまがここ若桜駅にいらしたとか。
若桜町には用はなかったんだけど、若桜鉄道を見に来たのかなあ。
▼それがこのニュース
鳥取県を訪問し、若桜鉄道若桜駅を視察される秋篠宮ご夫妻=5月17日午後、鳥取県若桜町
秋篠宮さまご夫婦がこの位置にお立ちになられたということで、私も同じ位置に立ってみました。(笑)
こういう遊びだって立派な観光です。
若桜鉄道には「昭和」というネーミングの素晴らしい観光用の車両が導入されています。
でも、ちょっと気になるのは、最近何も話題が聞こえてこないことです。
山田前社長さんがいらした時には社長さん自らいつもいつも情報発信されていて、関東に居てもいろいろな情報が入って来ていたのですが、今ではパッタリ。
観光列車も、容れ物は作ったけど、中身がない状態で、普通列車として運転されているだけ。
あとは、貸切でどうぞ的な感じでしょうか。
せっかくいい車両が入ったのにもったいないなあという感じが正直な感想です。
ローカル線ばかりでなく、田舎の町もまったく同じですが、戦略が必要です。
まずは、市場を把握すること。
何処に自分たちのお客様がいるか。
次に、その市場をカテゴライズすること。
簡単に言うと、薄利多売なのか、プレミアム戦略なのか。
など、お客様が求めているポイントと、自分たちが売りたいポイントが一致しているかどうか。
そして、広報戦略。
あとは検証でしょうか。
いわゆるPDCAというやつですが、つまり、そういうところが感じなくなった気がするのです。
地元の役場(つまり株主)がそれでいいって言うんならいいんですけどね。
沿線にはたくさんの宝物があるんですけど、役場というのは自分たち地域の範囲内のことしか考えない傾向がありますから、ローカル線が都会から人を呼ぶためのマーケティングなんてことは不得意分野。ていうかできないんですよね。
役場の人にはお会いしませんでしたが、何だか、そんなことを感じたのであります。
自分たちの鉄道が今や全国区になっている。
ということは、自分たちの好きにするでは済まされないんですけど。
そんなことを感じましたので、今度もう一度訪ねてこの昭和を使ったどんな戦略をお考えなのかインタビューしてみようかなあ。
なんて気になりました。
と言っても、忙しいし、予算もないので行けるかどうかわかりませんが。
こういうのがきちんと残っているところを見ると、鉄道を愛する人たちがいらっしゃるということは確かなようです。
最近のコメント