悲しいお兄さんのお話

東京大学経済学部卒業
経済産業省入省
35歳
国会議員だって。

馬鹿ですね。
勉強はできたのかもしれないけど、馬鹿ですよねえ。
悲しいお兄さんです。

例の戦争の話です。

「戦争をしなければ北方領土は取り戻せない。」

言うかなあ、そんなこと。
北海道の人たちが、元島民の人たちが、何十年もかかって少しずつ少しずつ目に見えないぐらいの進捗だけど確実に前進してきている北方領土問題を、35歳の若造がめちゃめちゃにしちゃうんですから。

言論の自由?
国会議員ですからね。戦争の必要性を論じるんですよ。
ありえませんね。言論の自由なんて。

自分の息子の年齢ですから、余計に腹が立つ。

私は北方領土の返還についてはもろ手を挙げて賛成という立場ではありません。
もちろん、元島民の皆様方にとっては大切な思い出のふるさとで、それを力で取られたのですから、取り返したいという思いは共感しています。
でも、現実問題として、今の日本の国力では北方4島を返してもらっても管理できるのでしょうか。
北方領土につながるその手前の根室本線ですら満足に維持管理できない国が、これ以上領土を広げたって無理ですよ。
それに、とても大事なことは、すでに70年も前から北方領土にはロシア人が住んでいて、軍人じゃないですよ。ロシアの民間人がたくさん住んでいて、そこで生まれ育って、そこを故郷に思っている人たちがたくさんいるのですから、そういう人たちのことも考えなければなりません。元島民と同じですから。

じゃないと、パレスチナとイスラエルになっちゃうんですよ。
どちらが先かって話ですから。

だから難しいわけで、それを皆で一生懸命どうにかならないかやってるわけですから、そういう時に国会議員が「戦争しなければ取り返せない。」的な発言をするのは、その人は国会議員としての資格はないのは明らかでしょう。

ということで、今日は実に腹が立ちました。

ああ、向こうに北方領土が見える。

問題なのは、目と鼻の先のところへ自由に行き来できないってことなのです。

どちらの領土とかいうことではなくて、自由に行き来できれば新しい発展はあると思います。

少なくとも、戦争をするようなことではないのです。