バイトテロの時代

コンビニのアルバイトがおでんの白滝を口に入れて吐き出す動画を投稿したり、回転ずしのアルバイトが一度ごみ箱に捨てた魚を再度取り出して調理している動画を投稿したり、最近SNSではこのような話題でもちきりです。

本人たちは面白半分でやっているのでしょうけど、こういうことを面白半分でやる程度の頭の中身しかない連中ですから、自分の行為が社会にどういう影響を与えるかが理解できないのでしょう。
炎上したことを喜んでいるとしか思えません。

人間にはある一定の比率で優秀な頭脳の持ち主が存在しますし、反面、ある一定の比率で馬鹿が存在します。人手不足で働く人がいないと言われている時代ですから、労働市場は売り手市場になっていることでしょう。そうすると、人口比率である一定程度存在する馬鹿を拾ってしまうことになるのです。

でも、そういう馬鹿をどうやって使っていくかということを、使う側の企業は考えなければいけない時代なんでしょうね。

私の友人の岩崎剛幸さんという優秀なコンサルタントがいます。
もう20年来のお付き合いをさせていただいている方です。
彼がどれだけ優秀かということは、実は私がいすみ鉄道で展開してきた「ローカル線を使って地域をブランド化する」ということと、そのための各種細かい手法やマーケティングの論理は、ほとんどすべて岩崎さんから教わったことでありますから、つまり、岩崎さんは私にとって大先生であるのですが、その岩崎さんがこの件についてご本人のブログで述べていますのでどうぞご一読ください。

丸の内ではたらく情熱コンサルタントのブログ

企業にとっては、きちんとした教育をしていく必要があるのでしょう。
いや、これはその企業だけの問題ではなくて業界全体の問題でもあるはずです。

セブンイレブンのおでんを吐き出した動画が流れると、そのバイトが働いているお店の売り上げが落ちるばかりでなく、全国のセブンイレブンに影響を与えるし、コンビニのおでんそのものが不衛生であるという話になりますから、コンビニ業界全体に影響を与えるわけです。

回転寿司の問題もそうですね。
動画が投稿された回転寿司はくら寿司のようですが、くら寿司だけの問題ではなく、回転ずし業界全体が不衛生だという印象を与えることになります。

人手不足の中、ごく一部でこういう馬鹿が存在するだけで、業界のイメージダウンはもちろんですが、きちんと真面目に一生懸命働いているアルバイトの皆様全体の印象まで悪くしてしまうのは、本当に大きな影響ですね。

こういう腐った林檎はつまみ出して捨てればよいと言われますが、それだけでは済まない時代なのです。

さて、岩崎さんは企業としてきちんとした従業員教育、それも倫理観を教えなければならないと説いています。
それは、コンビニや回転ずしなどのフランチャイズ本部としては、ぜひやらなければならないと思います。では、フランチャイジー各店舗はどうしたらよいか。当面の対策を立てるのが急務ですね。

とりあえず、こういう馬鹿な連中には倫理観などを教え込んでもあまり効果がないと思いますし、効果が出るためには時間がかかります。こういう連中には小学生に教えるように、わかりやすい方策を取らなければならないのです。

SNSの投稿を禁止するわけではありませんが、お店に不利益になる投稿は禁止です。
もし、そういう投稿を行った場合は、違反金として100万円支払ってもらいます。
その投稿の反響が大きく、会社全体の不利益に結びつくようであれば、違反金として500万円払っていただきます。

このぐらいストレートな契約書を、全従業員と今日にでも交わす必要がありますね。

ほとんどすべての人であれば、問題なくサインできるでしょう。
これを拒否する人とは、雇用契約を結ばないようにすればよいだけですから。
公序良俗に反する契約でもなければ、従業員に不利となる契約でもないはずです。
使用者側のハラスメントにもなりません。
もしこれをハラスメントだとかなんだとか文句を言う相手であれば、雇用契約を結ばなければ良いだけですからね。

もっとも、小学生ぐらいの頭の程度であれば、多分黙ってサインするでしょうけどね。

フランチャイジーの皆様、いかがでしょうか?

えっ?

「そんなこと言ったら、まずお前がサインさせられるぞ」
ですか?

確かにそうですね。

おあとがよろしいようで・・・

(※文中の「馬鹿」という表現は西日本地区の皆様にはきつい言葉と感じられるかもしれません。これは関東ではそれほどきつい意味で使われているものではないということは「寅さん映画」をご覧いただければお分かりいただけると思います。気になる方は「アホ」と読み替えていただければと思います。)

2 件のコメント

  •  鳥塚さん、岩崎さんがおっしゃるとおりですね。
     いまは「こんな人たち」でもいいから採用して、夜間営業しなければならない。
     でもいわゆる「こんな人たち」だから、インスタ映えすれば、「インスタ炎上エンジョイ」がすべて、何をやってもいい、もっと過激にもっとやばいことをやらなければ。
     日本中どこに行っても、どんな時間でも、回転すしもあればコンビニもある、いつ行っても食べ物が手に入る。
     それを最初に実現したひとたちは素晴らしい事業のアイディアだったんですが、いつの間にかはき違える人たちばかりになってしまった。
     さらに問題なのは、こういった知性ゼロの異常な行動にでる人は、意外と試験の偏差値は高かったりすることでしょうね。
     24時間365日のサービスをあきらめるか、全面的にAI技術/ロボット技術を導入するか、今はそういう時代なのかもしれません。

  • 私も鉄道ファンの端くれですし、また会社経営・再建という観点からも、
    いつも楽しく読ませて頂いております。
    さて、バイトテロについてですが、最後の違約金のお話し、
    お説ごもっともなのですが、残念ながらそれをやると、
    こんな条文があって、労基法違反になってしまいます。

    労働基準法第16条
    使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。

    つまり、あらかじめ違約金や賠償額を予定して決めてはいけないのです。
    過大な予定額で労働者を拘束しないように、という趣旨です。

    ただし、現実に損害が発生した場合には、その実賠償額を求めることは当然できますし、
    バイトテロを擁護する気持ちは私もございません。念のため。
    失礼致しました。