本日の新聞報道につきまして

本日の新聞報道につきましては、皆様方には大変ご心配をおかけいたしますことをお詫び申し上げます。

 

昨日、取材を受けまして、記事になるのはもう少し先だろうと思っていたところ、昨日の今日で、私自身も少々戸惑っておりますが、書かれている内容につきましては、事実でありまして、それ以上でもそれ以下でもありません。

 

いずれ、この場で、あるいは新しく出版を予定しております著書の中でいろいろお話しできると思いますが、いすみ鉄道の現状は、決して楽観視できるものではありませんが、それでも、地域の代表の皆様方が、今後も、いすみ鉄道を残すとお約束してくださいましたことが、私が退任を決断できたことであります。

これは、地域の皆様方が、いすみ鉄道の価値をきちんと認めてくださったということで、いすみ鉄道があることで、地域にいろいろプラスになる面があるとお考えいただいているということです。

私が就任した9年前は、地域住民の半数以上の方が、「いすみ鉄道は要らない。」と言っていたものが、今では、「いすみ鉄道は必要だ。」と皆さんが言ってくれるようになりました。

これは、この沿線は大きな可能性を内包しているということで、そういうこときちんと続けていけば、必ずこの沿線は良くなると、地域の皆様方が、体感としてご理解いただけたということだと思います。

 

私は未来永劫「終身名誉社長」ではありません。

いつかは、誰かにバトンを渡す時が来ると自ら考えていましたが、今年、30周年を迎えることができまして、地域の皆様方にお祝いをしていただきましたことで、一つの区切りができたと考えました。

私の後任は、千葉県をはじめとする取締役の皆様方がお決めになられることで、会社の性質上私が人選に関与することではありませんが、今のいすみ鉄道は、誰が代表になっても、鉄道を「安全、正確、低コスト」で走らせることは十分にできる会社です。

心配なのは情報発信や営業面ですが、その点については、掛須団長率いる応援団の皆様方や、業務上お取引いただいている大手旅行会社さんなど、専門家の方々にもご協力いただいて、今まで通り運営していかれる目処が立っております。

そして、私も引き続き、その面で外部からいすみ鉄道を支えていくことを継続してまいります。

 

全国各地の現状を見ますと、いすみ鉄道のみならず、10年後はどうなっているかということは誰にもわかりません。

ただ、今回私が退任を決意できたのは、少なくとも2025年までは、たとえ赤字であっても県と地域がしっかりといすみ鉄道を支えてくれるというお約束をしていただいたことで、そのサポートがある間に、いすみ鉄道も沿線地域も、しっかりと自立していくことができるような仕組みを作っていくことが可能であると判断したためです。

 

どの地域もそうですが、自分たちの未来は自分たちで作って行かなければなりません。

そして、いすみ鉄道の場合は、そのための道筋は準備できています。

やり方や方法論もすべて手の内をさらしてお見せしてきました。

あとは地域の皆様方が、「自分たちで」しっかり未来を作って行っていただけるように、私は引き続きサポートさせていただきたいと考えております。

 

今後ともいすみ鉄道をどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

とりあえず、今日のところはこの辺りで。

 

今度の土日は、出勤いたします。

20日のヘッドマーク祭りでは、私も急行列車に乗務する予定です。

 

皆様方のお越しをお待ちいたしております。