3月21日 本日のいすみ鉄道



▲2両編成でお客様たくさんだったのですが、あえてお客様を写さないように撮りました。

元学校の運転士の渡辺先生。
じゃなくて・・・元学校の先生の渡辺運転士。
先週、教え子たちの卒業式に招かれて懐かしの対面を果たしたとのこと。
運転士になった自分の姿を子供たちに見せて、「夢をかなえることの素晴らしさ」を伝えるという素晴らしい先生です。
そんな渡辺運転士が運転するいすみ鉄道の列車は、ご利用の皆様方からとても好評です。
そりゃあそうでしょう。これがやりたくて頑張って資格を取ったのですから。
でも、そういう運転士は渡辺さんだけではありません。
いすみ鉄道には、そういう運転士さんたちがたくさんいますよ。

今日のキハはヘッドマークなし。
沿線では中井精也先生が撮影にお見えになられていました。
実は、昨日、大阪からの便が羽田に到着した際、夜9時前でしたが、中井先生をお見かけしました。
そして本日はいすみ鉄道へ。
夜討ち朝駆けではありませんが、行動パターンが同じですね。(笑)
好きなことを仕事にするということは、素敵なことなんですよ。
いろいろ大変なことがあっても、苦になりませんからね。
最近の若い人たちを見ていると、「好きなことを仕事にする。」という人たちが少ないように思います。
また、採用する会社の側も、「職業的知識を持ち合わせている必要はない。」と言っていますが、どういうことかと言えば「別にこの職業を好きじゃなくても、能力があれば採用します。」ということです。
私はいつも思います。
2件のパン屋さんがあって、
1件のご主人は、仕事だから、やらなきゃいけないから、という考えでパンを焼いています。
もう1件のご主人は、パンを焼くのが大好きで、おいしいパンを皆に食べてもらいたいという気持ちでパンを焼いています。
どちらのパンも、同じ値段、同じ大きさ、同じ味です。
あなたはどちらのパン屋さんのお客さんになりたいですか?
私なら2件目のパン屋さんです。
自分の仕事が好きで、一生懸命焼いたパンには心がこもっていますから。
大きな会社は設備投資ができますし、大量生産でコストを下げることができます。
だから、小さな会社と同品質の商品を安く作ることができます。
これが今までの日本で正しいとされてきました。
だから、都会が栄えて田舎が廃れたのです。
生産性が低く、コスト競争力に勝てませんから。
そして新幹線と高速道路ばかりになってローカル鉄道や在来線の長距離列車が消えていくわけです。
ずっとずっと、日本はこれが正しいとされてきていました。
そして、今、いたるところで壁に突き当たっています。
でも、よく見ると、小さな会社でも素敵な商品を作っている会社があります。
どうして素敵な商品が作れるかと言えば、働いている人の心がこもっているからです。
そして、そういう素敵な会社やお店は、意外にも田舎にあったりするのです。
そういう商品を作る会社やお店には、たくさんのファンが集まってきます。
そしてそのファンの方々が、次の時代を作っていくのです。
職業を通じて自己実現するということ。
このことの大切さを、本当は大きな会社も伝えていかなければなりません。
私の友人が、最終のカシオペアにカレチ乗務しました。
鉄道が大好きで、鉄道に入って、管理職の話も断って、一乗務員で一生を終えるつもりの彼ですから、きっといい仕事をしたと思います。
でも、たくさんいる乗務員の中から、その私の友人の彼を最終列車に乗務させた会社も、なかなか良いところがあると思いませんか。
私は、彼の晴れ姿をテレビを通じて拝見させていただきましたが、たくさんのファンの皆様方に見送られて上野を出て、本日上野に戻りました。
「おつかれさまでした。」
きっと、たくさんの鉄道ファンに彼の姿がカッコ良く見えたことでしょう。
そして、その姿を見て、「大きくなったら鉄道マンになろう。」という人たちが出てくるはずです。
そうやって「職業を通じて自己実現する。」ということを次の世代を担う子どもたちに続けてもらうのが、最終列車のカレチさんや渡辺運転士や私の、大人としてのあるべき姿だと思います。
なぜなら、私たちが子供のころ、そうやって大人たちに育てていただいたわけですから。
大きな会社も、まんざらではありませんね。
ちゃんとわかっていて、やれることはきちんとやっているんです。
花粉症激しき折、思考回路が働いておりませんが、徒然なるままに。
本日はこれでお開きということで。