今の時代には理解できないこと。

今日は福岡に来ています。
といっても県南地域なので、この8月に成田から就航したばかりの春秋航空に乗って佐賀空港に降り立ちました。



今月就航したばかりの新しい航空会社。
中国資本の会社ですが、中国の匂いがするところは全くありません。
実に快適な普通の日本の航空会社です。
就航したばかりとあって、搭乗率はまだまだ目標には達しないと思いますが、将来に向けて育てていくことが必要ではないでしょうか。
佐賀と言えば私たちの世代にとってすぐに思い出すのが国鉄末期に廃止された佐賀線。
まだ当時の遺構が残っているというので、訪ねてみました。



国鉄佐賀線の線路が走っていた筑後川昇開橋。
佐賀線は1987年に廃止されましたが、今残っていて、この橋を列車が走っていたら、日本中に知れ渡るほどの観光名所になっていたでしょう。
何とももったいないことですね。
でも、今、考えるとそう思うことでも、30年近く前の時点では、誰もそんなことを考えなかったんです。だから、今思えば「なんで残しておかなかったの?」と思えるような鉄道を、いとも簡単に廃止してしまったわけです。
そう考えると、今の人たちが考えていることだって、30年後には、「バカだねえ、あいつらは。」と思われることがあるかもしれない。
30年と言わずとも、今の時代はとても進化が速くなっていますから、10年、いやあと5年もすれば人々の価値観ががらりと変わるかもしれないし、「バカだねえ、あいつらは。」と言われることになるかもしれないわけです。
だから、ローカル線も「もしかしたら利用価値はあるのではないか。」と考えるべきだし、LCCだって、未来を見据えて育てていかなければならないかもしれません。
日本人は、そういう考え方がどうも苦手のようですが、私はこの佐賀線の鉄橋を見てそう思うわけです。
この鉄橋は、今でもボランティアの方々がしっかり管理していて、1時間に1回上下に昇降する当時の姿を維持管理しています。
だから、なおさら、もったいないことをしたなあと思うのです。
私たちは、後の時代の人たちに笑われないようにしないといけないと思いませんか。