レールスター出動!

昨日11月1日は未明に千葉県内は豪雨に見舞われました。
山武市では竜巻が発生したようですが、房総半島もものすごい雨と雷で、いすみ鉄道の雨量計も1時間当たりの雨量が規定値を超えたため、始発から運転ができなくなりました。
ご利用の皆様へは大変ご迷惑をおかけいたしましたことをお詫び申し上げます。
雨は7時過ぎにはあがりましたので、運転再開に向けて準備を行いました。
このような場合、列車の運転の前にまず線路巡回といって、線路の点検を行います。
土砂崩壊、鉄橋の流出など、さまざまな災害が発生していることが考えられますので、いきなり列車を走らせることができないのです。
そこで登場するのが軌道自転車。いすみ鉄道ではJR東日本の呼称にならって「レールスター」と呼んでいます。
(JR西日本のレールスターとは大きな差がありますね。)

このレールスターは夏休みの親子ポっポ屋体験で体験乗車された方も多いと思いますが、線路巡回に活躍するのが本来の役目。
エンジンを搭載して出発します。
いすみ鉄道では大多喜を基地に、大原方面、上総中野方面と2台のレールスターで手分けして線路巡回しますが、私は工務課長と一緒に、上総中野方面へ向かいました。

皆さんから見るとなんだか楽しそうに見えるでしょう。
でも、鉄橋の下の夷隅川は濁流だし、寒いし、何より、先にどういう状況が待ち構えているかわかりませんから、真剣そのものです。

幸い、土砂崩壊もなく、途中数か所で竹が線路に倒れ掛かっていていたので、それを持参ののこぎりで処理しながら無事に上総中野に到着。
列車指令に「異常なし」を報告し、運転再開となりました。


上総中野についたレールスターはお迎えのトラックに「よいこらさっ」と4人がかりで載せられて大多喜へと戻りました。
鉄路の安全はこうやって守られているのです。
本日はいすみ鉄道の秘密兵器、「レールスター」のお話でした。