大井川鐵道は観光鉄道としてほぼ9割以上の役割を担っています。
もちろん、定期券でご利用いただいているお客様もいらっしゃいますが、それだけでは会社が成り立ちませんから、かれこれ50年も前からSLを導入し、観光客に乗りに来ていただいて、その収入で会社を経営して、結果として地元の皆様方の足を維持しているという経営モデルです。
その観光鉄道の看板はSL列車で、皆様ご存じのトーマスと、昭和の国鉄を引き継ぐ黒いSLの2本立てでこの10年やってきました。
最近ではおかげさまでトーマスが人気ですが、SLというのは毎年車検で、その検査に約4か月を要します。
トーマスと黒いSLが各4か月ずつ検査で走れないのです。
つまり、2つのSLが同時に走るのは1年のうち4か月しかありません。
ちびっ子たちに人気のトーマスと、昭和の国鉄の黒SL。
それぞれお客様が違います。
トーマスは家族向けで、黒SLは鉄道ファンやシニア向けです。
トーマスしか走らない時期は鉄道ファンやシニアの皆様方の足が遠のきます。
そこで私が考えたのが観光列車をもう1本作ることです。
トーマスはゴールデンウィークからクリスマスまで走って、冬の間はお休みします。
4か月間の検査です。
トーマスがゴールデンウィークに復活すると、今度は入れ替わりに夏の間黒SLが検査に入ります。
どちらの期間も1つの観光列車しか走りません。
もう1本ほしいところですね。
そこで、電気機関車を塗装変更して「ブルートレイン」として走らせてみてはどうかと考えました。
トーマス1本の時期に足が遠のく鉄道ファンや、昭和の国鉄時代を知るシニア層の皆様方にいらしていただこうという作戦です。
トーマスがお休みで黒SLだけの時期は、SLとブルートレインと言った昭和感満載の鉄道にして、ちびっ子たちが来ない時期ですから、その時期ならではの夜行列車や豪華な食堂列車を走らせる。
黒SLとトーマス、トーマスとブルートレイン、黒SLとブルートレイン。
三つ巴でいつもいつも観光列車が2列車走る状態にしておけば、季節に応じてたくさんのお客様にいらしていただけるのではないか。
そんな戦略なのです。

今日の大井川鐵道です。
6月から黒SLが検査中なので、この夏の期間はトーマスとブルートレインです。
ブルートレインの機関車に取り付けられたヘッドマークは「さくら」。
いろいろ取り換えて走っているようですが、正直申し上げて今日は何が来るかは私にもわかりません。
鉄道部のスタッフがいろいろ考えてやっていますので、私は「好きにしなさい」と言って楽しみに見ていますが、そうすることでトーマスしか走らなければいらしていただけないようなお客様が乗られています。
ある意味、新規顧客の開拓ですね。

秋の気配を感じる季節になって、気温も低くなりましたのでトーマスもたくさんのお客様でにぎわっています。
そして11月からは後ろに見える12系客車も登場しますから、旧型客車よりも12系の方が良いという皆様方にいらしていただけると思います。
昨日、春田さんと稲門鉄道研究会の皆様方との会合がありましたが、50代の方はすでに旧型客車の夜行列車など知らない世代になられていますね。
私が高校生の頃ですから昭和50年代初めですが、上野発の夜行列車の急行「八甲田」「十和田」「鳥海」「おが」などはみな旧型客車でした。
そのころ夏季輸送や年末年始輸送などで臨時列車が設定されていましたが、その臨時列車が12系でした。
臨時列車は比較的空いていて、その空いている臨時列車が冷房車でしたが、私はあえて定期の旧型客車に乗っていましたが、今思えばちょうど新旧交代の時期だったのでしょう。
その後数年で定期列車も12系に置き換わり、旧型客車は急行列車から淘汰されてローカルに転じましたが、つまり、私より数年年下の皆様方は夜行列車と言えば12系の世代になるのです。
そして、そういう皆様方はすでに50代後半になられていますから、これからの時代は大井川鉄道のお客様も旧型客車から12系になっていくということなのです。
ということで、SLはもちろんですが、電気機関車が引く12系客車の時代がやってきます。
さまざまな年代の皆様方にお楽しみいただけるように、バリエーション豊富な観光列車を準備しておりますので、この秋はふらりと大井川鐵道にいらしてみてはいかがですか?
もちろん、井川線も魅力的ですよ。
産経鉄道チャンネルで放映していただいた井川線
どうぞご覧ください。
【アプト式】大井川鐵道井川線に全区間乗ってみた【ニホンジカ】
皆様方のご来訪を心よりお待ちいたしております。
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