NGT48 スプリング コンサート

今日はこどもの日。
お天気も良かったので、ちびっ子たちも楽しめたことと思います。

このゴールデンウィークは平成や昭和のちびっ子たちも、それぞれの場所で、それぞれの方法でお楽しみいただいていると思いますが、行楽って大事なんですよ。
皆さんコロナで思い知ったでしょう。
不要不急を排除するとどうなるかということ。
行楽はまさに不要不急なんですけど、行楽を含むその不要不急が無くなってしまったら、実は今の世の中動かないんですよ。

明治維新の時の日本の人口って3300万人と言われています。
それが約80年後の終戦の年、昭和20年には7200万人に。
そして、さらに80年後の現在は1億2400万人。
すでに下降線とはいえ、日本の人口はこのように増えて来ています。

人口が増えると何が必要かと言えば食料ですよね。
日本の歴史は食糧増産の歴史であって、簡単に言えば食料が増産できたから人口が増えてきたのです。
でも、高度経済成長期の1960年代ごろまでは、食糧生産は労働集約的仕事でした。
春になったら学校を休みにしてみんなで田植えをして、秋にはまた学校を休みにして稲刈りをする。
猫の手も借りたい、と言われるほど、食糧の増産には人手が必要でしたから、つまり、作ったら作っただけ、みんなで食べてしまうという時代でした。

ところが機械化や品種改良などの技術革新が進んだおかげで、食料の生産量自体は増えているものの、それほど人手が必要ではなくなりました。

これが富の創造です。

自分たちが作ったものを全部自分たちが生きるために食べてしまえば、それは富とは言えません。
でも、少ない人手でたくさん作ることができれば、そこに富が生まれます。
兄弟がたくさんいて、家族全員で農作業をしていたものが、長男以外の子供たちは都会へ働きに出るようになって、稼いだお金を家に持って帰ってくるようになれば、生活全体に余裕が生まれ、豊かになります。

高度経済成長というのは、こうして地方にも富をもたらしました。

では、そういう農家の仕事以外の人たちはどんな仕事をしていたのかというと、いわゆる製造業ですね。
都会へ出ていって工場などに勤めて、自動車や電気製品などを作ることで、この国全体の所得が上がりました。

ところが、その製造業も技術革新が進み、今まで100人で作っていた製品が50人で作れるようになる。さらに技術革新が進めば30人でよくなる。
これから先の時代はAiが普及すれば、今の30人が要らなくなって10人で済むようになる。

そうなると、80人、90人の人たちはどうなるか。
他の仕事をしなければなりません。
どんな仕事かというと、これがいわゆるサービス業です。
モノを販売したりサービスを提供したり。
観光業なんてそのサービス業の最たるものですが、サービス業の多くは、実は不要不急のものなのです。

でも、増えてしまった人口は皆食べていかなければなりません。
食べていくには仕事が必要ですから、今の時代、サービス業を不要不急などと言っていたら、人々は食べてくことができなくなるのです。

これが、今回のコロナではっきりとわかったのです。

だから、いろいろな形で社会に供給する様々な商品を作ることが必要になるのですが、では、今の時代、皆さんどんな商品が欲しいですか?
言い始めたらきりがないかもしれませんが、正直申し上げて大抵のものはもうすでに身の回りに揃っているのが現代の生活事情だと私は思います。

人によっては断捨離と言って身の回りのものを処分し始めている人がいる中で、自分たちの家の中や身の回りはあらゆるものであふれていて、これから買おうと思えるものがなかなかないし、買ったとしても置く場所がない。

そういう時代に提供する商品として適しているのが体験型商品と言われるもので、観光なんかまさしくその良い例ですが、テーマパークやアミューズメントなんてのも、体験型商品ということになります。

観光列車なんて正にその典型的な例で、何しろ列車というのは何のために乗るかというと、「目的地へ行くため」に乗るのですが、観光列車は「乗ることそのものが目的」ですから、これはまさにモノ消費からコト消費へ時代が変わっている証拠なのです。

音楽もそうでしょう。
影も形もないものにお金を払うのですから。

ということで、やっと話を本題に戻しますが、新潟で活躍するNGT48。48グループの正式なアイドルですが、昨日、新潟市内でスプリングコンサートが開催されました。

トキめき鉄道時代からいろいろとお世話になっておりますので、会場へはお花、楽屋へはお菓子を贈らせていただき、特派員数名を新潟へ派遣いたしました。

小野特派員からの報告によりますと、会場は満員で大盛況だったとのこと。
こうして手書きのメッセージが書かれたカードやチケットなど、細かな演出があったようですが、こういうことってとても大切なんです。

ちょっと一言添えてあるだけで、チケットという単なる紙切れが単なる紙切れじゃなくなるわけで、これぞ商売の極意なんです。
だって、こうすれば記念に持って帰って大切にするでしょう。つまり、単なる紙切れに付加価値をつけるのですから。

ということで、別にアイドルと言っても、今の時代、武道館や東京ドームをいっぱいにする必要は無いと思います。こういう地方の数百名程度の劇場が満席になるぐらいの活動って、手が届く距離感が楽しめますから、とてもいいと思いますよ。

私の時代のアイドルって、百恵ちゃんとか聖子ちゃん、キャンディーズなどでしたけど、コンサート会場へ行っても米粒みたいで、とてもじゃないけど手が届く存在ではないし、自分とは別世界の人たちでしたけど、今の時代は、いいなあと思います。

とはいえ、身近すぎるとこういうことにもなるわけでして、突然ステージに呼ばれたりしたこともありますが、全くわけがわからない世界に突然駆り出されるのですから、現代に生きていくのって難しいなと思うのであります。(爆)

ということで、不要不急、大切ですよ。
生産性が向上してくると、人手が余ってきます。
これからの時代は医師も弁護士も余剰が出ると言われています。
知識や経験の蓄積が必要な仕事ほど要らなくなるのです。

そうなると、どうやって稼いでいくか。
不要不急の商品を開発して稼いでいくのが一番手っ取り早いのではないかと私は思います。
つまり、0から1を作ること。
これはAiには当分できないでしょうからね。

NGT48の皆さん、頑張ってくださいね。

特派員の皆様、お仕事お疲れさまでした。