この間、トキめき鉄道の状況について県会議員の先生とお話をさせていただきました。
新潟県は横に長い県で、離島も抱えています。
直江津からは佐渡への航路も出ていますから、上越地域の県会議員の先生方は、私の知る限りですが、交通というものを重要だと考えられていて、特に鉄道に関して意識が高い方が多くいらっしゃいます。
トキめき鉄道のことも親身になって考えていてくれて、地域の将来を考えたときに、必ず重要な役割を果たすから、ぜひ、しっかり頼むよとお会いするたびに勇気づけられています。
おかげさまで、トキめき鉄道はありがたいことに地域の皆様方からも高い評価を受けていて、いろいろな方々にお会いするたびに、「いやぁ、いつも頑張ってるねえ。」「いろいろチャレンジして地域を盛り上げてくれてありがとう。」と言われることが多くなってきました。
そんな県会議員の先生との会話の中で、ふと、こう聞かれたんです。
「社長、大糸線についてはどう思う？」と。
かなり真剣なまなざしでした。
私はまず最初に、「私はえちごトキめき鉄道の社長です。大糸線は私の仕事ではありません。」そう答えたうえで、
「大糸線は可能性があると思いますよ。何しろ、新幹線に接続して白馬へ行く路線ですから。今、インバウンドが復活してきている状況の中で、世界的観光地である白馬へ行く路線です。まして北陸新幹線がこれからどんどん西へ伸びる。既に金沢はもちろん、富山まで外人があふれている。そういう時に、新幹線に接続して白馬へ行く鉄道を廃止にするバカはいないでしょう。」
そしてその時思い出したんです。
同じセリフを口にしたことを。
あれは自民党本部で並行在来線の会議があった時のこと。
トキめき鉄道は貨物路線として国家の重要な動脈の一部ですから、そんな会議の席に私が呼ばれたのですが、その時、地元選出の高鳥修一先生が、私にこう言ったのです。
「社長、大糸線はどう思う？ 社長なら可能性あると思う？」と。
今思えば何となく誘導尋問っぽいですけど、私は考えていることをはっきり言うことにしていますから申し上げたんです。
「新幹線に接続して白馬へ行く路線ですよ。まして絶景区間を通りますから、そういう路線を廃止にするバカはいないでしょう。」とね。
その時、私の隣の席にはJR西日本の緒方副社長さんがいらっしゃいまして、二つ隣の席には上原鉄道局長さんもいらっしゃいました。
で、緒方副社長さんの顔をつぶしてはいけませんから付け加えたのです。
「JRの規則の中では、距離制運賃ですから糸魚川から南小谷まで６８０円しかいただけません。でも制度を変えれば黒部峡谷鉄道のように４０００円ぐらいいただけるのではないでしょうか。」と。
そうすればいくらだって存続させることができるでしょうし、新幹線とダイレクトにつながっている路線ですから、松本方面への通り抜け需要を考えれば大きく発展するのではないでしょうかと、私の考えを述べさせていただいたのです。
新潟県の県会議員の先生にも同じことを申し上げましたところ、「それじゃあ、少し大糸線のことも視野に入れてくれないかな。糸魚川の米田市長さんもかなり頑張ってるんで、応援してあげてください。」と言われたのです。
米田市長さんと言えば、私は大変ご恩がある方です。
皆様ご存じのキハ５２は大糸線で走っていた車両です。
もう１２年以上前ですが、あの当時から米田市長さんには応援していただいていて、恩義を感じています。
今、４５５がトキ鉄で走っているのも米田市長さんのおかげなんです。
実は、キハ５２が大糸線で走っていた当時、大糸線沿線はたくさんのファンでにぎわっていました。
ところがそのキハ５２が無くなって新型車両になったとたん、大糸線は誰も来ない路線となって、凋落の一途をたどっているといっても過言ではありません。
そして、そのキハ５２をいただいていった鉄道が全国的に有名になって大人気になったのです。
米田市長さんはそのことをすべて見てきています。
だから、私がトキめき鉄道に就任した時に、「何か古い車両があったら持ってきてトキ鉄で走らせてくれ。社長がやれば絶対に人気になって、糸魚川にたくさん人が来るから。」と言われたのです。
田舎の人は古いものが嫌いですから、私が４５５を買うといったときに猛反対を受けました。
「そんなものを買ってどうするんだ。」とね。
でも、米田市長さんだけは、大糸線の経験がありますからご理解いただいたのです。
２０１２年３月、千葉までキハを訪ねて来てくれた時の米田市長さんです。
２０２１年３月１３日 糸魚川の市長さんがお見えになりました。
つまり、国鉄形急行電車がトキめき鉄道で走っているのは、米田市長さんのおかげだと私は考えているわけで、その米田市長さんが、大糸線で困っているようだとなれば、私は何か自分にできることをお手伝いしたいと思いますし、鉄道というのはつながっていますから、大糸線のお客様が増えればトキ鉄にもプラスになりますし、大糸線が無くなればトキ鉄のお客様も確実に減ります。
そして地域も元気がなくなる。
そう考えて、私はトキ鉄の社長ではありますが、大糸線のお手伝いもできないかと考えているのです。
ということで、今度の土曜日、８月１９日。長野県小谷村で大糸線ファンミーティングが開催されます。
https://info-otari.jp/oito_fan/
すでに申し込みは締め切りとなっていますが、このご案内は大糸線応援隊の事務局から隊員の皆様方へメルマガで届いていると思います。私の知り合いも何人もの人から「申し込んだよ。」と声をかけていただきました。
今後、大糸線の情報が欲しい方はぜひ大糸線応援隊の隊員になってください。
お申し込みはインターネットで。
後日糸魚川市役所から会員証が送られてきます。
参加登録費などはかかりませんし、糸魚川市役所がやっているから安心です。
https://www.city.itoigawa.lg.jp/7802.htm
ちなみにこれが私の会員証。
会員番号４８９番。
いい番号でしょう。
上野発金沢行 特急「白山」です。
今では４０００名ぐらいになったと思いますが、目指せ１万名です。
お申し込みの人数が増えると事務局の皆さんがとても喜んでくれます。
自分たちが忘れられてないんだって感じるからでしょうか。
大糸線の沿線の皆様方は皆さん不安なんです。
だから、応援してあげてください。
そして、これからも今回のようなファンミーティングなどのイベントが増えていくと思いますので、いち早く情報をゲットできるチャンスです。
国鉄形の観光急行が走っていてよかったなあと思う皆さんは、ぜひ、大糸線の応援隊にも登録をお願いします。
すでにファンミーティングに参加申し込みをされていらっしゃる皆様、１９日は小谷村でお会いしましょう。
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