新潟がラーメンの町ですか?

先日、総務省の統計とやらが発表され、新潟は去年のラーメン第一位から第二位に転落したとの報道がありました。

山形市が数年連続でラーメンにかける家計の金額の第一位だったのが、昨年新潟市に抜かれたということで、よほど悔しかったのでしょう。
ラーメン日本一を目指して市役所職員の名刺にラーメンの町と入れて見たり、町全体で奪還を狙って頑張ってきたようで、見事第一位に返り咲いたという報道でしたが、正直、そんなことはどうでもよろしい。

なぜなら私はラーメンはほとんど食さないからであります。

どうもかん水アレルギーなのかどうかは不明ですが、ラーメンを食べると時々お腹が痛くなる。
キライではないのですが、そういうことで食べないようにしているし、上越にもラーメン屋さんはいっぱいあって、遠くは千葉県からわざわざ食べに来る人達もいるのですが、海のものも山のものもおいしい新潟県で何でラーメンなの?

莫迦じゃないの?

何しろ隣の長野県の名物はお寿司ですよ。
長野はお寿司屋さんの数がものすごく多くて、長野県民はお寿司が名物だって言ってるときに、飯山トンネルを抜けて新潟に入ったとたんにラーメンが名物になるのですから、あぁ、アホらしい。

とまあ、新潟へ来て4度目の冬を迎える私は、「ふふん」と鼻で笑っているのでありますが、でも、ラーメンは嫌いじゃありませんし、今日は休みで予定も特にないのでお腹が痛くなっても問題はないし、じゃあ、ラーメンを食べるかと思ったのであります。

そして、おいしいと評判の割には行列ができないと評判のお店を訪ねてみました。
そう、上越のラーメン屋さんは生意気にも行列ができる店が多くて、この寒空にお客を30分も40分も平気で待たせる店が多いのでありまして、そういう店はどれだけ美味しくても俺は行かない!と思うのでありますが、おいしいけど行列ができてないって聞くと、よしっ! と思うのであります。

で、行ったら本当に行列ができていない。
ていうか、こちらの行列ができるお店って、たいてい店の外に風よけのスペースがあって椅子が並んでるんですけど、それがない。
ということは最初から行列を想定していないということですから、「お味の方は大丈夫かなあ?」と逆に不安になりますよね。

ということでまずは餃子。

これを食べて期待できるかどうかを判断するわけです。

そうしたら、「うんまっ!!」

こりゃイケルは。

運ばれてきました。
五目うま煮めん。
ライス付き。
チャーシュートッピング(1枚80円)

いや、これ、最高にうまかった。

って、そんな表現では食レポになりませんね。

ていうか、五目うま煮ラーメンって、多分62年の人生で食べたことないですが、お店のお勧めということでトライしてみたのです。

この瞬間にお店のお勧めが私のお勧めになりました。

もちろんライスはオプションですよ。

味変というかお口直しというか腹の足しというか、ライスは有り難い。
で、ふと見るとたくわんが3切れついてるんです。

たくわんが3切れ?

その瞬間に私は顔をしかめました。

なに~?
縁起でもねえ。
こちとら江戸っ子よ。
田舎はこれだから困る。

何が困るかというと、お江戸では昔からたくわんは2切れと決まっているのです。
1切れだと人を切る。
3切れだと身を切る。
4切れは世を切る
どれも縁起でもねえ。

ということでお江戸の昔からたくわんは2切れと決まってる。
なのに3切れとは粋じゃねえなア。

と、そう思いながら食していてふと気が付いた。

「待てよ」

何が待てよかというと、お江戸の昔よりもっともっと昔の聖徳太子の時代。
17条憲法って知ってます?

在ごっぱだって聞いたことぐらいあるでしょう。

そう

「篤く三宝を敬え」

という17条憲法。

その三宝というのは、仏、法、僧のこと

だから縁起を担いでたくわんが3切れってことなんですよ。

すげえなこの店。

味もよいし、聖徳太子の教えを今に伝えてるのか。

だから、寒空の下で客を待たせることもないのか。

ということで、チェーン店ではありますが、私はこの店が大好きになりました。

皆様もどうぞ新潟へお越しの際にはぜひお試しくださいまし。

http://sanpou-g.co.jp/sanpoutei/

らーめん専門店の三宝亭。

今日は1本取られた気分でございます。

新潟は奥が深いぞ。