明日、急行列車で。

この夏は413系でビール列車、夜行列車を運転します。

ビール列車は7月31日(土)から毎週土曜日、計4日。
夜行列車は8月7日、14日。とりあえずこの2日間です。

土曜日に運転するということは、1日急行電車に乗って、ビール列車に乗って、その後夜行列車に乗って、翌日朝から急行電車に乗ると30時間越えの列車の旅もできそうですね。

私の子供の頃に東京駅を午前10時に出ていく急行列車「桜島・高千穂」号という座席オンリーの列車がありまして、行先はその名が示すように西鹿児島。今の鹿児島中央です。

午前10時に東京を発車した列車は広島の先で日が変わります。
北九州の門司で「桜島」(鹿児島本線経由)と「高千穂」(日豊本線経由)に分割されてそれぞれ西鹿児島を目指すのですが、鹿児島本線経由の「桜島」が終着の西鹿児島に着くのが11時半。つまり、前の日に出た列車が終点に到着する前に次の日の列車が東京駅を出ているという驚きです。

ところが日豊本線を経由する「高千穂」の方はもっと時間がかかって西鹿児島着が14時半。
ということは始発から終着まで28時間半かかっていたという、今思い出しても気が遠くなるような列車です。

食堂車も寝台車もなく1500㎞の道のりを一昼夜以上かけて走る、そんな列車が昭和40年代後半まで走っていましたが、トキめき鉄道でもそれに匹敵する、あるいはもっとヘビーな列車に乗ることができるのがこの夏なのでございます。(もちろん、途中で一旦降りていただくことはありますが。)

ということで、明日は急行運転日ですね。
快速列車から6列車乗り続けたとしてもせいぜい8時間半ですから、「桜島・高千穂」の足元にも及びませんが、それでも同系列の電車急行としては上野発常磐線経由盛岡行の急行「もりおか」や岡山発熊本行の急行「玄海」と同じ8時間コースですから、当時の列車の旅がお楽しみいただけるということです。

それも、ホリデーツアーパス3000円で乗れるのですから、こんなに安い旅はありませんよね。

お天気もよさそうです。
能生駅では笹寿司を明日も明後日も販売するそうです。
窓も開く密じゃない電車です。
皆様どうぞ、ご乗車ください。

私は明日もお賽銭箱を持って車内を回ります。
この電車が今の時代に走っててよかったと思われる皆様は、どうぞよろしくお願い申し上げます。

さて、明日はどんなドラマが待っているかな。


▲急行「もりおか」 常磐線石岡 1975-3