新幹線の運転士さんが乗務中にお腹が痛くなって、運転席を離れてトイレに行ったニュース。
昨日のブログで書きましたら大きな反響をいただきました。
あの内容はあくまでも私の個人的な感想ですからお間違いのないようにお願いしたいのですが、もともと私がなぜこういうことに気になっていたのかというと、自分がお腹が弱くて、急にお腹が痛くなるようなことが時々あるからというのはそうなんですが、大昔、と言っても高校生の時に、地下鉄電車に乗務中だった車掌さんが、お腹が痛くて乗務員室扉を開けて用を足そうとして、振り落とされてお亡くなりになった事故があったからです。
当時の営団地下鉄東西線で、中野駅を出て落合駅への途中で排便をしようとした車掌さんが電車の揺れで振り落とされて転落死した事故ですが、次の駅に到着してもドアが開かない。「どうした、どうした。」と言っている間に、後続の電車が先行電車がつかえているために徐行していたところ転落死している車掌さんを発見したという痛ましい事故で、当時の私には大変ショッキングな出事でした。
まぁ、ショックを受けたのは私だけじゃないと思いますが、お客さんなら次の駅で降りればよいけれど、運転士さんや車掌さんはどうしたらよいのでしょうか?
地下鉄東西線の中野-落合間ということは、始発駅を出てすぐのところです。
ということは、転落死した車掌さんは、お腹が痛いまま始発駅を出て、多分西船橋まで40分も50分も我慢しなければならなかった。そうなると正常な判断ができなくなるのは目に見えるようで、乗務員室のカーテンを閉めて、ズボンを下ろして、乗務員室のドアを開けてお尻を出したら落ちてしまったんでしょう。
こんな悲しいことはありまあせんよね。
今から45年近くも前のことですが、本当にお気の毒だと思ったものです。
10数年前に全国の地下鉄の前面展望映像を撮影させていただいた時に、東京メトロの駅で撮影スタンバイしていた時のことです。
上野駅の浅草方面行でしたが、ホームと扉1枚隔てた小さな事務室に無線が飛んできました。
「○○列車、運転士、腹痛!」
えっ?と思いました。
「運転士、腹痛?」
やっぱあるんだ。
そう思ったら、一人の職員がサッと立ち上がりました。
「よし、心配するな、俺が変わる!」
そう言って、ホームに出ていきました。
やがて腹痛の運転士さんが乗った電車が到着して、乗務交代。
「すまん、すまん」と言ってその運転士さんはトイレに。
交代の運転士さんが上野から浅草を往復して上野に戻ったところで、トイレを済ませた運転士さんがホームで待ち受けていて、元の乗務に戻りました。
私は「へえ」と思いました。
実にお見事でした。
詳しい話は聞きませんでしたが、もしかしたら昔の東西線の車掌さんの事故が教訓として活かされていたのかもしれません。
その他にも、メトロさんだけじゃなくて都営地下鉄や全国各地の地下鉄駅には、ホームに何も書かれていない扉があって、お客様には何の部屋かわかりませんが、乗務員さん用のトイレになっているところもあちらこちらにあるのを知りました。
そうやって、いろいろな対策を講じているのです。
飛行機の話になりますが、他の機種は知りませんが、私が以前勤務していた会社の飛行機にはコックピットの中にトイレがありました。
B747-400でしたが、コックピットに入るとすぐにトイレがある。
飛行時間が長ければパイロットだってトイレに行きます。
そういう時に、不用意に扉を開けたりしたらハイジャックされる可能性もありますから、コックピットから出なくても用を足せるようになっていたのだと思います。
そうじゃない飛行機はコックピットの手前にギャレーがあって、キャビンクルーがギャレーからカートを出して通路をブロックして、他のお客が襲い掛かって来ないようにした上で、パイロットがドアを開けて出てくるときもありますが、いろいろな意味でトイレは大変なのだと思います。
電車の中にもトイレがあるっていうのもありがたいですね。
本当にありがたいです。
ということで、私はトイレに入るたびに、「ありがたや、ありがたや。」と神様に感謝することにしています。
トイレには神様がいる。
これは、間違いありません。
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