山口百恵 ラストコンサート

昨日は昼間のテレビで山口百恵のラストコンサートを見た。

この間から大垣夜行がなくなるとか、あの頃はどうだったとか、そんな話題ばかりの昨今、なんでそういう時に山口百恵なんだ。

テレビ局は本当にネタがないんだな。
若い人たちはテレビを見ない時代になった。
だから60過ぎのおっさんたちを十把一絡げにして釣り上げようって魂胆なのか。

と、ちょっと引いてしまう自分がいるわけですが、だからと言って見ないわけはありません。
テレビの前に陣取って、じっくりと見させていただきました。

この人はこの時に21歳だったのです。
当時から大人びているとか、落ち着いているとか言われていましたが、見ていて思いました。
この人はとても頭が良い人なんだなと。

私は熱烈なファンだったというわけではありません。
コンサートにも行ったことはありませんし、レコードは数枚持っている程度。

でも、いわゆる当時のアイドルの中でちょっと違っていたのは、当時はわからなかったけれど、やっぱり頭の良い人だからだったのではないか。

だから、引退後、一切出てこない。

今ではいい役者になりましたけど、一時期旦那の稼ぎが悪い時代もあったと思いますが、そういう時に安易に出てこない。
完全に封印してしまったのですから。

やっぱり頭の良い女性には憧れます。
いろいろなところに含みがあって、伏線があって、それが想像を掻き立てるからです。

そして何が素晴らしいかというと、「あれから40年」の歳月が流れても全く色あせない。
昔の映像を見ると大抵野暮ったく見えるものですが、まったくそういう所を感じなかったのであります。

ということで、チョロチョロ出てきちゃダメなんです。
百恵ちゃんも絶対に出てきてはダメなんです。

初恋の相手に会いに行こうなんて思っていちゃダメなのと同じ。
鏡の中の自分の姿を見れば、相手がどうなってるか想像できるでしょう。

そういうことも含めて、40年後の今でも十分楽しませていただいたことに感謝いたします。
本当に素敵な方でした。

会場にいたこの人たちは今頃どうしているのでしょうか。
もう皆さん還暦を過ぎて高齢者の仲間入りですね。
40年という歳月が過ぎ去りました。
そして、明日からも時間は流れていくのです。

彼らにも私にも40年後はないけれど。

とりあえず前を向いて生きていきましょう。