コロナですから

世の中コロナですから。

最近は皆さんそうおっしゃいます。でも、私はここから2つの方向に分かれると思います。

1:世の中コロナですから、(中略)よろしくお願いいたします。

2:世の中コロナですから、(中略)ご了承ください。

この2つです。

1の方は、(中略)の部分に、
『お客様も減ってしまって商売もあがったりです。でも、黙って手をこまねいているわけにはいきませんから、いろいろ工夫して皆様に安心していただけるサービスを提供していきますので、これからも』
というようなことがば入ります。

では、2の方はどうでしょうか。
提供するサービスの種類も様々ですから、一概には言えないかもしれませんが、『サービスを簡略化しています。』
『今までと同じサービスはできません。』
あるいは
『サービス内容を変更しています。』
はては
『サービスを停止しております。』

こういう感じではないでしょうか。

でも、本当にそうなのでしょうかね。

なんか、コロナを理由に、やりたくないこと、本来ならやらなければならないこと、などなど、様々なサービスを「やめちゃいましょう」的な所ってすごく多くないですかね。

例えば飛行機の機内サービス。
友人が先日乗ったら小さなペットボトルの水を1本、ポンポンと配っていくだけだったと。

「客室乗務員と乗客との接触を防ぐために、機内のサービスを簡略化しています。」
なのか
「経営状況が大変なのでコストをセーブしなければなりません。」
なのか、
あるいはその両方なのかはわかりませんが、「コロナ」を理由に、やらなければならないこと。あるいは今までやってきていたことを、この際だからやめちゃいましょうと言っているところって案外多くありそうですね。

うちの息子、末っ子が今大学3年なのですが、この秋も授業が始まらない。
オンラインとのこと。

でも、オンライン授業って何?

授業もやらないのに、学校も開いてないのに、学費だけはきちんと請求書が来る。

サービス業としてはおかしいですよね。

私の友人の大学教授に聞くと皆さん口を揃えて、「オンラインなどのコロナ対策で学校は予定外の多額の出費をしている。」と言う。
だから、学費はちゃんと払ってもらわないと困りますということのようですけど、学校がコロナのために新たな設備投資をしていることと、授業が行われないのに授業料を払えってことと何か関係があるのでしょうかね。

サービスを提供して初めて対価が支払われるというのは経済の基本原則なわけで、そのサービスを提供していないのですから、対価は払う必要がないというのは当たり前のことなんですけど。
サービスの提供は取りやめておりますが、お金だけはお支払いください。
というようなことは常識では考えられません。
税金は別として。

では、オンラインでどういう授業をやっていて、どういう効果測定をやっているのか。授業の質ですね。
きちんとしたところは双方向性のやり取りがあるようで、授業の進捗に合わせて学生の理解度をチェックできるシステムを導入していたり、大人数の講堂でやるよりもオンラインの方が一人一人の学生の表情が先生側からよく見えるので、聞いてなさそうな学生には敢えて指名したりすることで、講堂でやるよりも学生たちは集中している授業を行っているところもあるようですが、多くは一方通行の垂れ流しで、講堂の授業を中継しているだけ。中には録画なんてところもあるみたいですから、入学の契約の時に示された質も量もきちんとやっていない。

コロナですからご了承ください。
でも授業料は契約通りにいただきます。

日本人の学生は親のすねかじりが多く、費用感が乏しいので静かですが、アメリカなんかじゃ自分で借金して授業料を払って学校へ通っている学生が多いから、キャンパス内でデモになっているところもあると聞きます。
何しろ1万2万の話じゃなくて、私立大学なら文系でも年間100万単位の話ですからね。

このように、ここにきて、一生懸命頑張っているところと、適当な商売をコロナに乗じてなし崩し的にやっているところが、実は社会的にあぶりだされてきているというのも、昨今の世の中なのではないかと思うのであります。

そう、
コロナですから・・・よろしくお願いします。

コロナですから・・・ご了承ください。

皆様のお仕事はどちらでしょうか?

こういうことは企業理念からくるものでしょうから、お里が知れないようにしないといけませんね。