今日は八代駅にある肥薩おれんじ鉄道本社を訪問しました。
動かない車両。
錆びた線路。
とても痛々しく見えます。
出田社長さんにお話をお伺いしたところ、肥薩おれんじ鉄道では八代-川内間116.9kmのうち、八代から水俣までの49.6kmが不通となっていて、被災個所は63箇所にも及んでいます。
幸いにもくま川鉄道やJR肥薩線のような鉄橋の流出はなく、土砂崩れや路盤の流出、法面崩壊などだそうで、それでも復旧までは早くても3~4か月かかりそうだというお話でした。
お話をお伺いした出田貴康社長さんです。
今回一番被害が集中したのは熊本県の芦北町、佐敷駅前後の区間だそうで、土砂崩壊があってトンネルの入口が天井まですべて埋まっている個所もあるようです。
国道も同じように寸断されているところがあるため、現時点ではバス代行もできていないということでした。
被災状況(おれんじ鉄道のFacebookページより)
おれんじ鉄道は皆様ご存じの通り貨物輸送も担っているという点でトキ鉄と同じ並行在来線なのですが、貨物列車も走らないとなると物流にも大きな影響が出ます。
おれんじ鉄道の区間だけではなくJR鹿児島本線も鹿児島県内、そして熊本県の北部でも不通になっていますので九州の物流にも大きな影響が出そうです。
皆さんご存じないかもしれませんが、奄美諸島の農産物などは船で鹿児島港に陸揚げされて、そこから貨物列車で運ばれていますので、鉄道が不通になると南西諸島の島々の経済にも影響が出るのです。
そういう意味でも鉄道というのは人間の体で言ったら血管と同じですから、途中で一部でも途切れたら体全体に栄養が届かなくなるというようなことが起きるわけで、こういうことはもっとトータルに考えないといけないと私は思っています。
そんなことを考えてちょっと深刻になっていたら、ふとこんなポスターが目に止まりました。
姉妹鉄道締結している台湾鉄路管理局(台湾国鉄)のポスターです。
数年前に撮影地となった映画のポスターもありました。
これを見て、やっぱり、鉄道は夢と希望を乗せて走ってるんだなあと、ちょっとうれしくなりました。
駅の窓口をのぞくと係の女性が何やら一生懸命筆を持って何かを書いています。
「鉄印帳の練習なんです。」
「えっ? 手書きなんですか?」
と尋ねると、「はい。」と言うではありませんか。
それを聞いて同行の部長が、「じゃあ、書いてもらおうかなあ。」
500円をお支払いして書いていただいた鉄印です。
部長、鉄印帳持ってきていたんだ。
と、ちょっと驚き。
今は災害で不通にはなっていますが、窓口の女性の皆様方も含めて、皆さん前向きに復旧に向けて取り組んでいる姿勢を強く感じました。
肥薩おれんじ鉄道では皆様方からの温かいご支援をお待ちいたしております。
復旧にご支援いただけます方は下記へお願いいたします。
◇現金書留の場合◇
〒866-0831 熊本県八代市萩原町1-1-1
肥薩おれんじ鉄道株式会社
◇銀行振込の場合◇
肥後銀行 八代駅前支店(店番号:255)
普通 1698383
ヒサツオレンジテツドウ(カ
詳細につきましては 肥薩おれんじ鉄道のホームページ にてご確認ください。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
※今回のくま川鉄道、肥薩おれんじ鉄道両社ともに人物写真の撮影ではその時だけマスクを外して撮影しています。その他ではマスクを着用していますのでどうぞご承知おきください。
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