先週ネットで話題になっていたニュース。
コンビニでの生ビール販売。
話題の中心は販売する生ビールの価格が100円ということ。
「コンビニが100円で生ビールを出したら居酒屋はつぶれる。」とか、
「100円では原価割れしているだろうけど、他の商品を買ってもらうための客寄せだろう。」とか、
巷の話題は、生ビールが100円という、その価格やコスト、商売の戦略に対するものが多かったと思います。
まあ、確かにこう暑いとちょっとコンビニに立ち寄って「プハ~」とやりたい気持ちは理解できますが、私は何か違うんじゃないだろうかと思いました。
それは、日本人のお酒に対する感覚の甘さです。
昔からそうなんですが、夏のビーチでみんなビールを飲んでいる。
花見の公園で飲みすぎてグテングテンになってる。
そういう公共の場で平気でお酒を飲むというのが日本の文化になっているようですが、ビーチや公園でアルコールを飲むということが、私の知る限り先進国の多くのところで禁止されている。特別に宗教的な背景が理由ではないけれど、酒というものに大きな制約を設けているところが多いのが常識になっている。
でも、日本ではそういう議論はありませんね。
お酒に対してもたばこに対しても、昔から甘い気がします。
昨今いろいろなところでマナーマナーという割には、お酒に関しては特に甘い。
そりゃあ、自動車を運転する人にお酒を提供することは認められませんから、地方では車で立ち寄るのが当たり前のコンビニで、その場で飲むことが前提の生ビールを出すことは、マナー以前の問題でルール違反という指摘も当然ですが、それだって法律が改正されて厳しい取り締まりが始まったのはそれほど昔ではありません。でも、海外では以前から、道路や公園、海岸でお酒を飲むことを、マナーではなくてルールとして禁止しているところが多いのです。
お酒の売り方もそうですね。
コンビニでもスーパーでも、一応陳列棚は分けてありますが、ジュースを探して横に移動していくと、途中からお酒になっている。
きれいなカラー印刷の缶やボトルで、ジュースだかお酒だかちょっと目にはわからない。ジュースだと思って手に取ると「これはお酒です。」って横の方に小さく書かれていたり。まあ、メーカーの責任なんでしょうね。だから、一応書いてある。
でも、外人から見たらどうでしょうね。
基本的に表示は全部日本語だし、わからないから買って飲んじゃいますよね。
いつだったか、フライトへ向かうクルーが缶の飲料を飲んでいたんです。
本人はジュースだと思って飲んでいたのですが、よく見るとピーチだかの果実のカクテル。
「お前何飲んでるんだ。それ、酒だぞ。」と注意すると、
真っ青になって、「知らなかった。ソーリーソーリー。」と平謝り。
でも、飲んでしまったものは取り返しがつきませんから、乗務長と話をして、そのクルーをフライトから外してデッドヘッド扱いで飛行機に乗せたことがありましたが、外人から見たら無理もないこと。
わかりませんからね。
そういう点でも、お酒に対する認識が甘いような気がします。
何か一目でわかりマークでも付けないとねえ。
結局、このコンビニ角打ちの話は、日本では会社の方で急きょ中止を決めたようですが、台湾では始めるそうな。
お酒というのはあくまでもお酒ですから、年齢だけではなくて場所も、販売方法も、いろいろ考えるべきではないかなあ。
販売する時間も、もっと考えたほうが良いのではないか。
ノンベーなりにそんなことを考えるのであります。
と、本日は帰りの京成電車の中で書いております。
ダイヤの乱れの割にはガラガラで空いて居るものですから、人間ウオッチングを兼ねて。
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