おいしいローカル線 その2

ローカル線というのは、おいしい存在です。

 

都会の人はローカル線においしいものを求めています。

田舎の人は、ローカル線を使って上手に都会人のおもてなしをすれば、地域が有名になって、地域に人が来て、地域産品が売れたり観光産業が盛んになりますから、おいしい思いができます。

今までは、固定観念で「ローカル線は地域のお荷物だ」と思われていたものが、実は、使い方次第で宝物になる。

私は公募社長8年目ですが、就任当初から一貫してそう考えて実行してきました。

鉄道業そのものだけでは黒字にすることはなかなか難しいですが、インフラですから、そのインフラが地域をどう利するかと考えた場合、鉄道本体では赤字であっても、いろいろな関連ビジネスをすることで、トータル的に会社として株式上場できるのは、JR九州を見れば明らかです。

いすみ鉄道は第3セクターですから、JRのような関連事業は思うようにできません。

鉄道会社の関連ビジネスと言えば、バス、タクシー、百貨店やスーパーのような小売業、ホテル、旅館業、不動産業などですが、地域の支援で成り立ってきた会社が、そういう関連事業をやれば、たいていは地域事業者のお仕事とバッティングしてしまいますから、JRのようには上手にできません。

逆に言えば、そういう関連事業というのは、地元の人たちが引き受けて、そこから利益を上げることができるわけですから、私はローカル線は地域にとっておいしい存在だと思うわけで、9月に地方創生担当大臣を務められた石破さんが、いすみ市にいらして、市民の皆様方の前で、

「皆さん、いすみ鉄道は地域の宝物ですよ。」

とおっしゃっていただいたのは、まさしくそういうことなのです。

 

ところが、そういうおいしいローカル線ではありますが、素材の調理方法がわからないために、おいしいお料理に仕上げることができず、「こんなものは要らない。」と言っている地域が全国いたるところにあるのも事実で、その理由は、そこに需要が隠れているにもかかわらず、そんなことして失敗したらどうするのとか、あるいは、かけるお金がもったいないからという理由で需要の開拓をしようとしない鉄道会社と、自分たちからは何もしようとせずに、会社依存型の考えを変えない地域の人たちがいることが大きな理由だと思います。

いすみ鉄道沿線でも、私が就任した当初は、冷ややかな目で見ている人たちはいましたが、最近では皆さん積極的に「おいしい思い」をするべきだということをご理解いただいて動き始めていますが、その一例が、先日ご紹介しました東京板橋の産直ショップへ、いすみ市長自ら市を挙げて乗り込んでいくことであり、そうすることで、地域が繁栄すれば、私は、ローカル線がインフラとしての使命を果たすことにつながると考えているわけです。

 

さて、本日は「おいしいローカル線」のこの冬のおいしいメニューをご紹介したいと思います。

 

「伊勢海老特急」イタリアンコースのこの冬メニューです。

 

 

レストラン「ペッシェ・アズーロ」の池田シェフの考案したこの1月のメニューです。

観光というのはどこも同じで、ほとんどの地域では1月は完全なシーズンオフで、お客様が少ない時期です。

ところが、その時期の房総半島は地域の食材がとてもおいしくなるのも事実ですから、シェフが、思い切って、こんなお料理を出そうと考えてくれました。

 

1月限定(2月初旬まで)の大変お得なイタリアンコースです。

もちろん、お刺身の方もいつもよりも豪華になります。

 

発売は11月21日の11:00。

いつもと同じJTBサイトのみの受付となります。

今からご準備くださいね。

 

1月は設定日が少なく、今のところ8日と22日の2回になります。

 

「おいしいローカル線」の「おいしい列車」です。

 

もちろん伊勢海老は大原漁港の漁師さんが獲ったモノですよ。

 

皆さん、地産地消は、千産千消ということですから、ぜひ、冬の千葉へお越しください。