今日は江ノ電に乗りました。

今日は春の陽気に誘われて江ノ電に乗りに行きました。
と言っても遊びではなくてお仕事です。
皆さんすでにご存じだと思いますが、江ノ電(江ノ島電鉄株式会社)は、台湾国鉄の平渓線と乗車券締結をしている鉄道で、そのご縁でこのところ、江ノ電といすみ鉄道はいろいろ交流をさせていただいております。
先日、江ノ電の職員の皆様方がいすみ鉄道をご訪問いただき、スイーツ列車などにご乗車いただいたのですが、その時、私はちょうど地方創生フォーラムで石破大臣にお会いするために宇都宮へ出かけていて、せっかくいらしていただいた江ノ電の皆様方に対応することができず大変失礼いたしましたので、本日、ご訪問いただきましたお礼かたがたお邪魔させていただきました。

[:up:] 先月末にいすみ鉄道をご訪問いただきました時の江ノ電の皆様方。
江ノ電というと、私たち東京育ちの人間は、高校生の頃、ガールフレンドとデートしに江ノ島や鎌倉へ行くのが定番でしたので、その際によく乗車した思い出があります。
今は観光鉄道として、また地域の足として、たくさんのお客様で賑わっていて、日銭がいっぱい入って、おそらくウハウハの状態だろうなあと、私から見たらとてもうらやましい会社ですが、その江ノ電の皆様方が、どうしていすみ鉄道に皆さんでやってきて、スイーツ列車を研究したり、売店を見たりするのか、不思議だと思いませんか。
鎌倉、江ノ島は東京近郊でも有数の観光地ですから、左うちわだと思うのですが、江ノ電の皆様方は、とても勉強熱心で、いろいろなことに意欲的なんです。
実は、私が電車に興味を持ったころ、昭和40年代ですが、モータリゼーションの波に押されて、江ノ電は乗客が急激に減って、廃止が検討されたことがあるんです。
鎌倉と藤沢を結ぶわずか10?の路線が、都市化が進む中で本当に必要か、というようなことが問われていた時代だったんですね。
その後、今の千葉県知事の森田健作さん主演の青春ドラマの舞台となって、いろいろ話題性が出てきて、昭和50年代に入ると、一気に若者たちの観光の対象になったんですね。
青春ドラマの場所であり、サザンが歌う湘南地域で、そこを走る可愛い電車ということで、観光鉄道化してお客さんが増えて会社も利益が出るようになったんです。
江ノ電の皆様方は、そういう苦しみを乗り越えた経験があるから、本当は鉄道グッズなんか作らなくたって利益が出るにもかかわらず、一生懸命いろいろなことをやっているわけで、その一環としての台湾国鉄との姉妹鉄道締結であり、それでご縁をいただいたいすみ鉄道にも勉強にいらしていただいたんです。
私は、そういう会社の姿勢ってとても大事だと思いますし、テレビドラマで観光地化することで、江ノ電だって廃止の淵からよみがえったのですから、いすみ鉄道だって、今からでもできないことはないと考えているのです。

[:up:] 江ノ島駅で見た台湾国鉄平渓線との乗車券交流の掲示

[:up:] こんな可愛い電車は女性に大人気。
新型車両なのにわざわざ古めかしくレトロに作っているのです。
いすみ鉄道のムーミン列車も、新型車両なのに古いデザインにしているのと同じですね。

[:up:] 町中を走る区間。
明治時代に路面電車として作られた江ノ電には、こういう線路があります。
時代とともにどんどん新しくなる安全基準を考えると、高架化や地下化など、こういう線路は会社としてはお荷物になる可能性があります。
でも、江ノ電は、観光資源として、こういう景色を観光地にしているんですね。
芸能人が街角を歩く旅番組などでは、必ずこの場所が登場するほどの人気スポットになっています。
いすみ鉄道の国吉-上総中川間にある第2五之町踏切も、第4種踏切ですから、安全基準でいえば警報機と遮断機を付けろと言われる会社としてのお荷物ですが、第4種踏切だから「絵になる」わけで、それを観光地化したのですが、田んぼの真ん中で一面見晴らしの良い第2五之町踏切と違い、住宅が密集する江ノ電沿線は、実際にここに住んで、ここで生活している地域ですから、私はすごいことだと思います。


[:up:] 民家の軒先を走ったり、海岸線を走ったり、わずか10?の区間にとにかく盛りだくさんの観光資源があって、それを見事に活かしているのには、乗るたびに感激する本当にすごい鉄道です。
12分間隔でやってくる列車をローカル線と言えるかどうかは別として、4両編成で来る列車来る列車どれもお客さんでいっぱいですから、本当にうらやましいと思います。
やっぱ、湘南だよね。
沿線に住んでみたくなる街ですね。
江ノ電をはじめとする小さな鉄道が、手を取り合って頑張って行く仕組みを作っていきたいと考えています。

本日お時間をいただきました天野社長様はじめ幹部職員の皆様。どうもありがとうございました。
今日の話、早速動き始めたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。