先日、大多喜駅前の町営駐車場が有料になったという話をしました。
1日わずか数百円。月極でも1か月2000円程度の金額で、駅前に駐車場が確保できるということは、車で大多喜町を訪れる観光客にとっては「安心して停められる駐車場が確保されている」わけですから、こんなにありがたいことはないわけです。
ところが、これにごく一部の住民から「異論」が飛び出したという話をしましたが、その議論の論点は「町役場がお金を徴収することはおかしい。」というものです。
でも、本当に役場が市民からお金を徴収することはおかしいことなのでしょうか?
私は、国家公務員、地方公務員など、その種類を問わず、公務員には優秀な人たちが集まっていると考えています。
昨今の週刊誌では公務員批判が主流を占めているようですが、少なくともいすみ鉄道に関係して、私が接する公務員の人たちは、皆さん優秀で、そのうえ手弁当で休日出勤してくれたりと、皆、一生懸命に仕事をされる方々ばかりです。
だから、私はそういう公務員の方々は立派だなあ、と考えていますが、一つだけ、私自身が彼らに比べて秀でていると思うこと、彼らが束になってかかってきても、これだけは私が必ず勝つ! ということがあります。
それは、お金を稼ぐ能力です。
私の場合、そこらへんに落ちている石ころだって「ストーリーを付ける」ことで商品化することができますが、それが公務員の皆様方にはできないのです。
30年も前の話で恐縮ですが、当時の国鉄では「お客様から儲けてはいけない。」という今から思えばウソのような考え方が主流でした。
国鉄というのは国民のためにあるわけで、その国民から「儲ける」ことは罪悪だと言われていたのです。
で、結局どうなりましたか?
30年前の金額で数兆円という巨額の赤字を抱えて、経営が立ちいかなくなりました。
そしてその赤字は結局国民が負担することになったのです。
さあ、今の世の中を見てください。
何だか、当時と同じような状況です。
当時は国鉄でしたが、今は国が巨額の財政赤字を抱えて、ニッチもサッチも行かなくなっている。
だから、私は公務員もお金を稼ぐサービスを提供するようにする。つまり、自分でお金を稼ぐようにすることは悪いことではないと思うのです。
大多喜町の駐車場を例に取れば、駐車料金が町政に入ってくるわけです。
わずか数百円ですが、積もれば大きくなりますし、不慣れな商売の手始めとしてはちょうど良い金額だと思います。
その金額が、いわゆる「外貨」として町に入ってくるのですから、金額の大小にかかわらず、これは素晴らしいことなのです。
それを、大多喜町役場は思い切って始めたのですから、私は大きな声でエールを送りたいと思いますし、そういうことを始める勇気があるのですから、やっぱり公務員の人たちは優秀だなあ、と思うのです。
これからの時代は、日本では人口が減ります。
これは確実にやってくることですが、人口が減るということは、何もしないところや弱いところから立ちいかなくなるということです。
だから、1日も早く自分たちで何とかする努力をしなければなりません。
1日でも早く始めればそれだけ有利なのですから。
ふだんいすみ鉄道を応援してくれる大多喜町の発展ために、私は「お金を稼ぐ方法」を実践していきたいと考えています。
ただしK察は別ですよ。
国民を騙し打ちするようなビジネス理念のかけらもない商売行為は許されるものではありません。
だから公務員の人たちが注意しなければならないのは、人様からお金をいただくということにはきちんとした理念が必要であるということと、商売というものには仁義があるということを知らなければならないということです。
これは、税金を取り立てるということとは全く違うことだからです。
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