青い森鉄道さんの用件で青森に来ています。
今日は面白い列車に乗りました。
青森を10時20分に出る快速「浅虫温泉シャトル」
JRの特急車両を使用する4両編成。
東北本線時代を彷彿させるこの列車は、途中の東青森にだけ停まる快速で、浅虫温泉には10時36分に到着する僅か16分間の列車です。
浅虫温泉へのお客様の利便性を高めるためにJRから車両と乗務員を借りて運転しているとのこと。
ところが、祝日だというのに誰も乗っていない。
[:up:] 両備グループの小嶋代表と快速列車の車内で記念撮影をさせていただきました。
両備グループのホームページはこちらをご覧ください。
私は岡山県の両備グループの小嶋代表とご一緒させていただき、青い森鉄道の職員の方の案内で乗車したのですが、4両編成の特急車両にお客さんは私たち3人を含めて7人だけ。
昨晩温泉に泊まったお客さんが新幹線に接続できるようにする列車なのかなあと思ったものの、浅虫温泉からの折り返し列車も乗客は7人。
小嶋代表も自ら乗客数を数えられて、大変驚いていらっしゃいました。
両備グループの小嶋代表といえば、和歌山電鉄を再生させたことで有名な方。「たま電車」、「たま駅長」の鉄道と言えば知らない人はいないと思いますが、この青い森鉄道はJRが特急列車を走らせていたときから赤字の路線で、その特急がなくなってお金を稼ぐすべがないものを引き受けさせられたのが並行在来線なのだから、よほど経営をしっかりやっていかないと10年後はないよ、とおっしゃられていました。
この列車は地元の要望で設定されているらしいですが、お客さんが乗りもしない列車を、自社の車両ならまだしも、JRから車両と乗務員を借りて(お金を払って)運転しているわけで、では、要望する地元がお金を出して借り上げている列車なのかというと、そうじゃないようですから、しっかりした経営判断を経営陣が下すことができる土壌が出来上がっていないと言うことになります。
3セクというのは、そういう点でいろいろなところから横槍が入る構造を持っているのです。
先日も書きましたが、今後、北陸新幹線の開業で並行在来線が自動的に地元の経営になる。
ところが、JRからの出向社員と役所の人間で経営ができるほど甘くないことは25年前の特定地方交通線を見れば結果が出ているわけですから、正しい経営判断ができるように、形だけの3セクではなく、実質的な意味で公設民営にしていかなければ、両備グループの小嶋代表のような名経営者の方からは、「10年持てば良いほうだね」、といわれてしまうわけです。
いすみ鉄道だって、他人事ではありません。
日々、営業を重ねていかなければ、明日はないのです。
民間企業とはそういうところなのですから。
最近のコメント