私はときどき「ネコ屋」に行きます。
ネコ屋といってもペットショップではありません。
猫の小物を専門に販売する雑貨屋さんを「ネコ屋」と勝手に呼んでいるのです。
雑貨屋と言うのは、男の目から見ると、何の役にも立ちそうにない小物ばかり売っているしょうもないお店だと思うのですが、そのしょうもない雑貨屋でも、商品構成や陳列、価格帯など、たくさんのことが勉強になります。
そんなネコ屋さんでうろうろしていると、視界の隅に入った猫が1匹、こちらを見て笑っています。
猫の名刺入れです。
「へえ、こんなの可愛いなあ。」
値段を見ると6300円。
えっ、チト高い。
でも、お店の中をぐるぐる回って他の品物を見ても、どうしてもその猫が気になって、何度も立ち止まってしまうのです。
そこで、意を決して、無駄遣いとは知りつつも、その名刺入れを手にとってレジへ向かいました。
レジには、ありがちですが、きれいなお姉さんがいて、こんなオヤジにもにっこりほほ笑んでくれます。
大枚を支払って、包んでもらった名刺入れを受け取るときに、お姉さんがひと言。
「笑っている猫って縁起がいいんですよ。きっと、良いことたくさんありますよ。」
猫のようににっこり笑ってそう言ってくれました。
そう言われると「買って良かったなあ」と思うから不思議。
そうだ! これならいすみ鉄道の売店でも使える。
きれいなお姉さんとは無縁の売店でも、きれいな言葉で良い思い出を持って帰ってもらえれば、お客さまも喜んでくれるはずです。
そう思ったら、大枚をはたいた価値がありました。
さっそく、良いことがあったんですね。
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