定期券使用上のルール

全国的な傾向かもしれませんが、学生の定期券誤使用が多く発生しています。
定期券、特に通学定期券には様々なルールが設けられております。
ルールを守ることが割引販売の条件になっていますから、気をつけていただきたいと思います。
ルールは知らなかったからといって許されるものではありません。
誤使用であっても不正乗車扱いになりますからご注意ください。
1:記名式である。
定期券は記名式です。
航空券などもそうですが、記名式乗車券は、記名された本人しか使用できません。
友達同士で貸し借りをしている例が多々あるようですが、これは不正使用です。やめてください。
2:区間指定である。
通学定期券は自宅と学校との最短距離で発売します。
最短距離以外の区間を延長して購入することはできません。
また、指定区間以外を乗車するためには、区間外乗車分の普通運賃が別途必要になります。
例:大多喜―国吉間の定期券で大多喜―大原間を乗車する場合
大多喜―国吉 320円
大多喜―大原 520円
520円-320円 差額200円を払えばよいと思っている方が多くいらっしゃるようですが、定期券から乗り越し乗車をする場合は
国吉―大原 320円 片道普通運賃が必要です。
これは、運賃計算が定期券の券面区間でいったん打ち切りとなるためで、回数券も同じ扱いです。
割引乗車券の使用上の制約の一つです。
3:期日、期間指定である。
定期券は使用できる期間を定めています。
期間内であれば、何回でも乗車できますが、期間が過ぎたものは無効です。
期限切れにご注意ください。
たとえ本人が気が付いていなかった場合でも、期限切れ定期券を使用することは、ルールでは不正乗車になります。
4月初旬に新しい学年(学期)がスタートしていますから、3か月定期を購入されている場合、7月初旬に定期券の有効期限が切れる人が多いと思います。
そこから夏休みまでの間、回数券などを使用される方も多いかと思いますが、その不便さを解消するために、いすみ鉄道では学期定期を発売していますので、どうぞご利用ください。回数券よりもお得です。
4:定期券裏面記載事項
(1)身分証明書は必ず携帯し、身分証明書および定期乗車券は、係員から請求があるときは、いつでもお見せください。
(2)券面記載事項にしたがってお使いください。券面記載事項に違反して使用されたり、次のような場合は、不正乗車として乗車券を無効として回収し、全区間の運賃・増運賃をいただきます。
イ 使用資格、氏名、年齢、乗車区間その他の事実を偽って購入して使用されたとき。
ロ 券面の表示事項を塗り消し、又は改変して使用されたとき。
ハ 区間の連続しない他の乗車券をあわせ使用し、その各券片に表示された区間と区間との間を無札で乗車されたとき。
(3) 不用になった場合は、使用された月数(1箇月未満は1箇月に切り上げ)相当の定期旅客運賃と手数料を差し引いた残額を払い戻しいたします。(払い戻し額がない場合もあります。)
(4) 有効期限が切れたら直ちにお返しください。
5:不正乗車があった場合
裏面記載事項にある通り使用された乗車券を無効として回収し、全区間の運賃、増運賃をいただきます。
まず、今使っている定期券は、残りの期間がどれだけあっても、無効として回収します。
そして、不正乗車した区間の運賃と増運賃(2倍額)の計3倍を徴収します。
有効期限が切れて10日を経過した定期券を使用していた場合は、10日間の往復分の3倍運賃、つまり60倍の金額を徴収します。
6:輸送は鉄道会社の商品です。
目的地までの輸送は鉄道会社の商品です。運賃の支払いを不正に免れるということは、お金を払わずに商品を手に入れることと同じです。
日本語ではこれを「どろぼう」と言います。
不正乗車は広い意味では犯罪と同じなのです。
これは議論の余地はありません。
不正乗車が発覚した場合、家族が逆に怒鳴り込んでくることも経験しています。
「うちの子を犯罪者扱いしやがって、どういうつもりだ!」など。
まったく分かっていない親ですが、いくら自分の子供をかばおうとしても、議論の余地はありません。
運転士をはじめ、係員はその人が「うっかり」とやってしまったのか、確信犯なのかはすぐに分かります。
「うっかり」の場合は、不正乗車扱いすることはありません。
地域全体が車社会ですから、両親も定期券など利用する機会がないでしょうから、知識がないのは理解できます。
ただ、基本的な社会のルールですから、知らないですまされないこともあります。
公共交通機関である鉄道に、いろいろと難癖をつける人がいます。
俗に言うクレーマーなのでしょうが、いすみ鉄道は社長が一番のクレーマーです。(廃止にならないために、あちらこちらにクレームをつけて、残せ!残せ!と言ってます。)
だから、くだらない屁理屈や難癖は一切受け付けません。
ホタル列車期間中も、列車が混んでいることを根に持って職員に向かって、ああだこうだと難癖をつけている沿線住民もいるようですが、すべて社長の耳に入っています。
返事をするべきことか否かは社長が判断します。
ただし、不正乗車は客観的に判断できる社会のルールですから、間違いのないようにしていただきたいと思います。
「うちの子に限って」は永遠のテーマです。
ご両親さまはご家庭でのご指導をよろしくお願いいたします。