ケチ臭い千葉

先日、展示会のために千葉市内に宿泊しました。

千葉県民ですが今は拠点を静岡に置いていますし、展示会場から自宅までの移動時間を考えると泊った方が合理的でしたから会場近くのホテルに部屋をとって体を休めました。

さて、朝ご飯の時間。
このホテルの朝ご飯はお値段の割にはなかなか力が入っていて、十分に満足いく品揃えでした。とまずお断り申し上げたうえで、1つだけ???と思ったことがありました。

それが、この海苔です。

私は朝ご飯は基本和食党ですが、一人暮らしが続いている静岡では和食は無理なのでパン食にしていまして、普段から和食に飢えているので出張でホテルに泊まった朝は迷うことなく和食にしております。
そこでMUSTなのが納豆と海苔と焼き魚。
で、この時もお決まりコースで納豆と海苔を焼き魚を取って来て、さて食べようと思いまして海苔の袋を開けたのですが、

中に入っていたのはたった2枚。
しかも、向こうが透けて見えそうな薄っぺら。

皆さんどう思いますか?
2枚は無いよね、2枚は。
納豆をご飯の上にのせて、海苔をかぶせてくるっと巻いて食べるんですけど、どう考えても2枚じゃ足りない。
都心のちょっと名前の通ったホテルだと、和紙のような紙に包まれた焼きのりが厳かに出てくることがありますけど、そういう時は3枚かな。
しかも反対側が透けて見えるような海苔じゃない。

この海苔の袋にはWELCOME CHIBAって書いてあるんだけど、なんだかけち臭いよね。
薄っぺらな海苔がたった2枚。
もちろん、もう一袋もらってきて食べればいいだけなんですけど。

千葉って海苔の名産地なんです。
木更津の沖合で昔から海苔を養殖している。
私の記憶では千葉の海苔はアサクサノリと言って、江戸前の高級品だったのです。

そういう千葉県の名産品ですが、こうしてけち臭く出されると、千葉県全体がけち臭く感じてしまいますよね。
ホテルで朝ご飯を食べる人たちは、ほとんどすべての皆さんが千葉県外からいらしているはずですからね。

ずっと以前にカミさんと北海道の温泉巡りをしていた時のこと。
国鉄時代に有名になった幸福駅の近くの道の駅に立ち寄りました。
その付近は養鶏が盛んな地域で、道の駅で焼き鳥を売ってたんです。
確か100円前後の値段で、ずいぶん安いなと思ったんですが、出てきた焼き鳥が身が小さくて「えっ?」と思えるほどみすぼらしい。
別に100円じゃなくても、200円でもいいからしっかりとした焼き鳥を食べたいのが観光客の心理でしょう。

「なんだかけち臭いわねえ。」

と、カミさん。

それ以来、テレビの旅番組などであの村の名前を見聞きすると、

「あぁ、あのけち臭いところね。」

と言うようになってしまったのです。

まぁ、うちは夫婦そろって江戸っ子ですから、けち臭いのは笑いものになってしまうのです。

再度お断り申し上げておきますが、このホテルの朝食はお値段がリーズナブルな割には素晴らしくて、実に納得できる内容だつたのですが、この海苔だけがいただけない。
どこから仕入れてるか走りませんが、「千葉へようこそ」と書かれているということは千葉県を代表しているというわけで、しかも、千葉県の名産品の海苔ですからね。

けち臭いなあと思われてしまったら、千葉の名にかかわるでしょう。

千葉県というところは素晴らしいところで、例えば5000円札の津田梅子さんのお父さん、津田仙という人は私が住んでいる佐倉の出身で、アメリカからトウモロコシの種を持ち帰って、それを農家へ配布した人として知られています。
トウモロコシの種を農家へ配布する。
これ、すなわち通信販売でありまして、日本初の通信販売は千葉県から始まったのですが、米がとれない地域や米が不作の時にもトウモロコシであれば実りますから、多くの人命が救われたのであります。

その後、日本初の農業試験場ができたのも千葉県ですし、畜産を始めたのも千葉県が最初だと言われています。
そのぐらい日本の「食」の礎を築いたのが千葉県なのですから、その千葉県を代表する海産物の海苔が、なんだかけち臭い状態にあるというのは、千葉県を愛する人間としては実に恥ずかしい思いがしたのであります。

皆さん、千葉県というところは決してけち臭いところではありませんので、どうぞご安心して千葉県にいらしてくださいね。

それにしても、この2枚の海苔って、どういうことなの?

てなことを言い出すのは、私が貧乏人だからでしょうかね。