駅弁は本当に高いのか?

昨日は福島へ日帰り出張しました。

自宅最寄り駅の掛川から東京へ。
東京から福島へ。

行きはこだま、ひかり、やまびこ。
帰りはやまびこ、こだま。
5つの新幹線を乗り継いでの日帰り旅。

昭和の時代なら、東海道新幹線はありましたが東北新幹線ができる前ならば、とてもじゃないけど静岡から福島の日帰りは難しかったですね。

ということで、当然ではありますがそれだけ電車に乗れば食料が必要になります。
往路の東京駅での乗り換え時間は18分。
改札口の外へ出て買っている余裕はなく、グランスタへ立ち寄る時間もありませんから、東北新幹線乗り場の売店で駅弁を手に入れるしかありません。

で、買ったのがこの駅弁です。

日本橋大増の上幕の内。

おいしそうでしょう?

最近の駅弁は肉系が多く、私の年齢になるとどうもいただけません。
かといってふつうの幕の内もなかなかありません。
そんな中で目に付いたのがこの駅弁。
鮭の下に野菜の煮物などのおかずが入っていて、おいしくいただいたのですが、さて、皆さん、この駅弁いくらだと思いますか?

正解は1680円です。(税込み)

この駅弁をお値段と共にFacebookにUPしたら、皆さん「高い!」

そりゃそうですよね。
私も高いと思いました。
でも、他の駅弁も1500円、中には2000円近くのものもありましたから、その中では「まあまあ」な価格でしたので購入したのです。

お味はもちろんおいしくできていました。

で、気になったのがそのお値段。

実は2月1日からそれまで950円だったあのシウマイ弁当が1070円に値上げされているのです。

そういうバックグラウンドを考えると、まぁ、仕方ないのかもしれませんが、皆様方の感覚からすると、やはり「高い!」ですよね。

では、なぜ高いのかというと、事情通の皆様方からは「JRがかなりの率でピンハネしている!」とのご意見が多く寄せられました。

確かに構内営業権を主張していますから、おそらく2割ぐらいは(契約によってそれぞれでしょうが)鉄道会社に上納していると思います。
でも、それって別にJRじゃなくても、百貨店やショッピングモールでも同じようなものだと思います。

特にJRだからボったくってるというものでもないでしょう。

で、気になってみたので調べてみました。
何を調べてみたのかというと、昔の駅弁のお値段とその当時の賃金との関係。

時刻表の一番下に駅弁の値段が書いてあるでしょう。
1979年の時刻表を見ると横浜のシウマイ弁当は500円でした。(当時はシュウマイ弁当と表記されています。)

2月1日から1070円になっていますが、45年前の価格は500円ですから2.14倍になっています。(消費税は考慮せず)

でもって、次に調べたのが最低賃金。
1979年の東京都の最低賃金は382円でした。
現在(2024年)の最低賃金は1063円ですから、最低賃金ベースで言うと約2.8倍になっています。

でもって駅弁の値段は2.14倍ということになりますから、今よりも当時の方が駅弁は割高だったということになりますね。

時給382円の人がシウマイ弁当を買うには1.3時間働かなければなりませんでしたが、時給1063円ならほぼ1時間働けばシウマイ弁当を買えるのですから。

そう考えると、今の時代の駅弁は昭和から見ると決して高い商品ではないということになると思います。

JRになったからピンハネされている。
確かにそうかもしれませんが、考えてみれば国鉄の頃の方がもっと割高だったのです。

ではなぜ駅弁が高いと思うのか。

ということをYAHOOニュースに書いてみました。

明日の朝6時過ぎに、UPしますので、ぜひこちらをご覧ください。

エキスパート – Yahoo!ニュース

皆様どうぞよろしくお願いいたします。

ちなみに、こちらは帰りの新幹線に乗る前に福島駅の構内で夕食代わりにいただいたお寿司。
これで1480円。

1680円の駅弁とどちらを選ぶかというと、軍配はこちらに上がりますね。
皆さんもそう思いませんか?

駅弁というのは昭和に比べて決して高い商品とは言えないとはいえ、今の時代、駅弁は難しい商売になってきていると私は思います。