台湾からうれしいニュースが聞こえてきました。
台湾で新しい観光列車が走り出すようです。
台湾鉄道の旧型客車、来月運行再開 懐かしさ満点の車内から絶景観賞
台湾の最南端、南廻線と呼ばれる台湾国鉄の路線で、枋寮-台東間の約2時間のコースです。
実はこの区間は去年の12月に電化されまして、今回報じられております新しい観光列車というのは、それまで走っていた台湾で一番古い客車をディーゼル機関車が引っ張る列車で、昨年の電化完成で廃止されて電車に置き換えられてしまった列車を、今回復活させるというものなのです。
私は何年も前から日本の鉄道ファンに台湾の鉄道のすばらしさを紹介するツアーを企画していまして、かれこれ10回ほど行いました。また、15年ぐらい前から台湾国鉄の前面展望DVDの制作をはじめ、交通新聞社さんと一緒に台湾の鉄道のすばらしさを日本の鉄道ファンに紹介してまいりました。
そんな関係で前職時代に台湾国鉄の集集線と姉妹鉄道締結をさせていただいたり、いろいろな交流を持つことができていました。
そんな折、日本人を20人も30人も連れてこの南廻線の一番古い客車に乗るツアーを何度も行ったのですが、まぁ、実に楽しい車両で楽しい列車。
もし今日本でこんな列車が走っていたら絶対に大人気になると、みんなで口を揃えて称賛しました。
この列車はご覧の通り窓が開く列車。
ということは冷房が付いていません。
南国台湾で冷房が付いていない列車というのはある意味地獄のようなのですが、この区間を走るときは冷房など要らないのです。
どうですか?
窓が開いて風を感じる最高の列車でしょう。
ところが、ある時この区間が電化される予定だと聞きました。
そして電化されると当然ですがこのような古い列車は廃止されてしまう。
そこで、台湾国鉄の幹部に「この列車は絶対に廃止してはダメですよ。」と進言しました。
すると、台湾国鉄の幹部の皆様方は、「そういう古いものよりも新しくて快適な方が観光にいらっしゃるお客様にはふさわしい。」と口を揃えて言うのです。
いや、いや、わかってないなあ。
こういう古いのを観光客は求めているんですよ。
でもって、台湾ツアーで必ずこの列車を組み込むようにして、日本でも有名にして、日本人がたくさん訪れるようにしました。
それと同時に、いすみ鉄道で古いキハを導入して、たくさんの観光客が来ることを証明して、「観光客は必ずしも新しいものを求めているのではない。」ということを行動で証明しました。
私の仲間は台湾国鉄の幹部に直接意見を言える人たちがたくさんいますが、そういう人たちが異口同音に「この列車を残せ!」と何年間も言い続けたのです。
そうしたらきっとご理解いただいたのでしょう。
今度、この列車が観光列車として復活するというニュースが伝わってきたのです。
古い列車というのはお金がかかりません。
最小限の投資で最大限の効果を出すというのが商売の基本です。
こんな古い客車でもお客さんが呼べるのであれば躊躇しないでやるべきなのです。
そしてこの法則はどこでも使えますね。
それが今トキめき鉄道で復活した413・455系急行列車なのであります。
今からちょうど3年前にこの台湾の観光列車をYAHOOニュースに書いていました。
こちらもどうぞご一読ください。
当面の最重要課題は、いつ台湾の列車に乗りに行かれるかということでしょう。
1日も早く台湾でこの列車に乗れる日が来ることを願って、皆さん頑張りましょうね。
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