What is the real cause of this tragedy ?

緊急事態宣言が延長されました。

なぜでしょうか?

いろいろな原因があると思います。

総理大臣が悪いという人もいるでしょう。
都知事が気に食わないとかいう意見もあるでしょう。

でも、そういうことが本当の原因なのでしょうか?
総理大臣や知事のような人たちは、どんなに頑張ったって人からよく言われることはない立場です。
だから、彼らに責任を押し付けても問題は解決しません。

なぜ、日本はワクチン開発で遅れを取っているのか?
なぜ、10万円の給付にあれだけ時間がかかったのか?
なぜ、ワクチン接種がうまくいかないのか?
なぜ、協力要請に応じた飲食店等の事業者の方々に協力金が支払われないのか?

いろいろ問題としてあげられる事象はあると思いますが、私は同じような現象が全国的に同時多発しているという点にその真因があると思います。

何しろ、当面の問題としては1日も早く国民の大多数にワクチンを提供して集団免疫を得ることと、それまでの間、国民に耐えてもらうために給付金、協力金を支払うことがやらなければならないことで、諸外国では早い所ではその2つがすでに完了しているところも出てきているのです。
でも、日本はできない。

休業補償金を支払いたくなければワクチンを早くしなければならない。
そういうことだと思いますが、ワクチンに時間がかかっている現状では当然休業補償金も賃金保証もしなければなりません。
それが嫌ならさっさとワクチンを広めればよいのです。
でも、それができない。
なぜなんでしょうか?

そして、そういうことが全国で同時多発的に発生している。

おそらくそこに真因があると私は考えますが、なぜワクチンがさっさといきわたらないのか?
なぜ給付金が届かないのか?

おそらくそれは行政というシステムが緊急事態宣言の内容に即して機能していないからではないかと思います。

ちょうど1年前のことになりますが、総理大臣が全国民に10万円を給付しますと宣言しました。
でも、じゃあ、どうやって全国民に給付するのか?
たったそれだけのことに秋までかかったところもありますね。

今回、高齢者からワクチン接種を始めるという話になりましたが、じゃあ、どうやってサッサとワクチンを打つのか。
いきなりインターネットでの申し込みでしょう?
相手は高齢者なのに。
でもってよくわからないから問い合わせの電話窓口を開設する。
電話が殺到して繋がらない。
そうこうしている間にネット予約が満席になる。

何やってるんだ?
ってことでしょう。

でも、それが1つ2つの自治体ではなくて、全国同時多発的に発生している。
ということは、自治体の仕事のシステムに根本的な欠陥があるということだと思います。

もちろんそれぞれの公務員の皆様方は一生懸命お仕事をしていると思います。
でも、おそらくそれは「徒労」という言葉に置き換えることができるのではないでしょうか。

一生懸命やっていたとしても手順が現状に即していない。
人が足りない。
やり方が複雑すぎる。
いろいろあると思います。

でも、緊急事態を国民に宣言しているのですから、自分たちの仕事のやり方も緊急事態に即した方法にしなければ、基本的な部分で「公僕」としての使命を果たす姿勢になっていないと思います。

総理大臣がコミットメントしたことが国民にいきわたらないということは、頭脳が命令を出しても手足が動かないということです。

今、日本の国の大きな問題は多分その所なのでしょう。

つまり、行政というシステムが国家の非常時に機能していない。
にもかかわらず公務員は疲弊するほど働いている。

民間から見たら「何やってんだ?」ということが、公務員には改善することができない。
自分たちの仕事のやり方を見直したり、世の中の現実に即してシステムを変えて対応することが公務員にはできない。

優秀な人たちが集まっている公務員の社会でそういうことができないということが、恐らくこの国の大きな問題なのではないか。
そして将来的に日本が取り残されて行かれる原因になるのではないか。
私はそんな風に考えます。

さらに、とても気になること。
それは、協力しない事業者に対しては罰則規定を設けるというようなことを言い出してきているという点です。

自分たちの仕事のスタイルやシステムを変えないからワクチンが遅れているし、協力金の支払いも滞っているにもかかわらず、罰則規定を設けるという発想。
これは「御上」の発想です。

絶対に「公僕」の発想ではない。

やっぱりこの国の行政は上から目線なんだということが、はっきりしてきたと思います。

繰り返しますが、公務員一人一人は一生懸命働いていらっしゃると思います。
人が足りないと感じている部門も多いでしょう。
でも、うまく仕事が回らない。

そこが問題なのです。

民間企業は30年前のバブル崩壊の時から、限られた人員で社会のニーズにこたえるということは当たり前にやってきました。
でも、公務員はそれができていないのです。
だから忙しい。
だから人が足りない。

そういう所が、おそらくこの国の危機なんです。

だから、根は深いのです。

なぜなら、彼らには権限があるから。
権限がある側の人間は、市民が何を言っても、自分たちの仕事のやり方を変えようとしないからです。

協力を要請します。
転じて、
協力しないと罰します。
が、すべてを物語っていますね。

そんな中で、総理大臣には東北人の我慢強さを見ているような気がします。

誰を責めても始まりません。
仕事のスタイルや仕組みが、現状に即していないのです。

明日天気にな~れ。

(写真と本文は関連しておりません。)