今日の出会い

今日は雪が舞う天気でしたが、釧路からSL列車に乗りました。
昨日も今日も、ちびっ子を連れた家族連れでボックス席はほぼ満席でした。

ほとんど地元の人たちのようで、「あれ? ○○ちゃんも乗りに来たの?」などと、友達同士がばったり出会うシーンなども車内で見られました。

SLで標茶に着いてから向かったのは根室標津。
かつて標津線という路線が標茶から分岐していましたが、その廃線跡に沿うように根室標津に向かいました。

今日2月7日は北方領土の日。
根室標津に着いて海岸から向こうを見たのですが、さっきまで見えていたんですが、この先に国後島があります。

でもって、なんのために根室標津に行ったかというと、目的はこれ。

30数年前の国鉄改革の時に廃止になった標津線の根室標津の駅構内に当時のSL(C11)が残っているのです。

しかも、このC11は動くのですよ。

トキ鉄のD51も空気稼働で動きますが、このC11は電気モーターで動く仕組み。
そして、驚くことに、この電気モーターで動く仕組みを作ったのは18歳の男子高校生なのです。

それが彼。和田真澄クン。
釧路工業高等専門学校に通う18歳です。

和田クンは地元に保存されているC11を大人たちが何とか活性化に使えないかと思案しているのを聞いて、「よし、それならば」と電気と機械を学ぶために釧路高専に進学して、自分でこのSLを動くようにした本人。
直江津のD51は空気稼働ですが、このC11は和田くんが開発したシステムで電気を送ってモーターで動くのであります。

和田クンの指導で私もさっそく運転体験。
どうです? 板についているでしょう。

時速1キロも出ませんが、感動の瞬間です。

凄いことだと思いますよ。
やろうったって、そう簡単にはできませんから。

和田クンのような優秀な生徒が、きっと今後の地方を背負って立つのだと思います。
ちなみに和田クンのお父さんは昔上越市に住んでいたことがあるとおっしゃっていました。
不思議なご縁がありそうです。

次に向かったのは釧網本線沿線の清里町。
ここにはC58の33号機が保存されています。
冬季間はブルーシートに覆われていますが、この機関車はなかなか貴重な形態の機関車で、それを一生懸命守ってくれている清里町地域おこし協力隊の小島拓さんにお会いしました。

小島さんも情熱的で驚きましたが、和田クンと言い小島さんと言い、蒸気機関車を知らない世代が地元の資源を有効活用しようと頑張っている姿は、私たちの世代としては応援しないといけませんね。

北方領土の日に北方領土に一番近い町へ出かけ、元気で活躍する若者に出会えた今日は、なかなか有意義な一日でした。

和田クン、小島さん、一緒に頑張りましょう。

ということで、今夜の私は氷点下10度の網走でございます。