おじいちゃん、困ったなあ。

女性が話が長いとか、何でそういうことを言うんでしょうね。

会見を見てもあまり反省していないみたい。

どうしてなんだろうね。
こんな発言するなんて。

男がどうだとか、女がどうだとか、たとえそうだったとしても個人差もありますから、あの立場にある人は口に出してはいけないことなのです。

仮に百歩譲ってもしおっしゃるように女性がそうだったとしても、それは、今までの男社会がそうさせてきたことですから、男としてはその部分に大きな反省が求められるのであります。

私は長年空港で働いてきました。
もう30年以上も前からですが、空港の現場ではみなさんご存じのように女性が大活躍しています。

例えば、同じ線引きをしたとしたら学校の成績では男性は女性にかないません。
女の人の方がはるかに優秀です。

電車の運転士のような仕事もそうです。
決められたことを決められたとおりにきちんと行うのは女性の方が優秀です。

例えばブレーキのタイミングなど、男は、もう少し突っ込んでみようとか、いろいろやってみたくなりますけど、女性はきちんと決められたとおりに毎日同じことができますから、余計なことはしないのだと思います。
会社の帰りに酔っぱらってゲロ吐くようなことも男の専売特許です。

男は女よりも劣っていると言ったら語弊があると思いますが、私は女性の方が基本的なルーティーンのジョブには向いていると思います。

ではなぜ男がいるのかというと、日本のような世界では男が求められる場合があるからです。
どういうことかというと、つまりクレーム処理。

クレーム処理の点では「女じゃだめだ!」という客が多い。

そういう時に出て行って申し訳ございませんでしたとお客様に頭を下げるのが男の役目なのです。

だから、今振り返ってみると私の航空会社時代はクレーム処理ばかり。
薄い頭を下げるばかりでしたが、この頭を下げることでクレームが収まるものなら安いもんです。

「何かあったら俺が出ていくから、思い切り仕事をしてくれ。」と言ってきっちり仕事をするのが女性たちでした。

そういう私の上司も女性が多かったですが、ある時、クレームを受けたお客様から「お前じゃだめだから上司を出せ!」と言われたことがあるんです。
まだ下っ端だった頃ですが、「上司を出せ!」と言うから、事務所に電話をかけて、「すみませんが対応してくれませんか?」と伝えました。

そうしたら、「良いわよ」と言ってきてくれたんです。

その時の私の上司はもうじき臨月を迎える女性。
大きなおなかを抱えて、「私が上司です。」ってお客様の前に出て来たんです。

「お前じゃだめだから上司を出せ!」って言ってたのはもちろん日本人のおじさん。

お腹の大きな私の上司を見たそのおじさん、なんて言ったと思います?

私の顔を見ながら、「お前も大変なんだな。」と言って、「もういいよ。」と帰っていきました。

今からもう30年近くも前のことですが、つまり何が言いたいのかというと、日本の社会では当時はそういうおじさんたちが結構な割合でいて、そういう時のために航空会社に男が必要だったわけですが、「お前も大変だな。」と言って「もういいよ。」と帰って行ったおじさんが、きっと今、困ったおじいさんの年齢になっているんだと思うのであります。

そういう意味で私はフェミニストであります。

ただ、あえて加点をしないと職場に男性がいなくなりますから、男性というのは大変な時代になってきたと思います。

でも、女性の中にも自分が女性であることをアピールして加点してほしいという人もいないわけではありませんから、そういう所をしっかり見極めていかなければならないというのも事実でして、言葉を変えればそういう一部の女性がある意味で女性の活躍する場を狭めているとも言えるのでありますが、上司も部下も女性ばかりの世界で20代から過ごしてきた私のような人間は、そういうクネクネした女性には意外と厳しい目を持っておりますので、ご安心ください。

そこら辺の鼻の下を伸ばすおっさんとは違うということを言いたいのでありますが、まぁ、女性だ男性だと言っているうちは、その人はまだまだでしょうね。

もし、女性が能力が低いとか話の要点がまとまらないという人が居るとしたら、それは今までの男社会の中で女性にそういうチャンスが少なかったゆえんだと考えるべきだと思いますが、同じ土俵に立ったら女性の方が業務遂行能力が高いのは間違いありませんから、男性陣は要注意ですよ。

私の場合は、今も昔も切り込み隊長と防波堤の役割に徹すること。
それが自分の存在価値だと思っております。

なにぶん業務処理能力では女性にはかなわないものですから。

男性が主で女性が従だとか、その采配は自分か振るうとか考えている人が居るとしたら、その人はオリンピックのおじいさんと同じ気質だと言えると思います。

もちろん、年齢的にお爺さんだから駄目だとか、そういうことではありませんよ。
人間は年齢や経験だけではありません。
馬鹿な奴はいくつになっても馬鹿だし、優秀な人は若くても優秀ですから。

自分の中のメジャーに当てはめて人を判断するということそのものが、すでにオリンピックのおじいさんと同じだと私は思うのであります。