上越にいると新しい言葉を覚えます。
皆さんが何気なく話している言葉を聞いて「???」と思うことがあるのです。
その一つがピーター。
「うちもピーター出したわ。」とか、「ピーターじゃ歯が立たない。」などという会話を聞いて、「ピーターって何?」と思いました。
そのピーターというのがこれです。
一般的な言葉に直すと「ロータリー式小型除雪機」とでも言うのでしょうか。
青いのと赤いのがあるようですがこれはメーカーの違い。
どちらが良いかはわかりませんが、とにかく町のあちらこちらで、大型の除雪車で掻ききれない雪をこうして掻いている姿を見かけます。
ここ数日、上越ではピーターが大活躍しています。
この除雪機のことをなぜピーターと呼ぶかというと、三八豪雪と呼ばれる昭和の大雪被害の頃にスイスのピーター社という会社とライセンス契約をして製造を始めたからというのがその理由のようですが、上越の人たちは普通に会話の中で「ピーター」という言葉を使います。
このピーター、冬が近づくとこうして町中で大売り出しをしている光景を見かけますが、なかなかいいお値段しますよ。1台30万~50万円。
雪国の必需品とは言え、大変ですね。
私の世代はピーターというとどうしても池畑慎之介さんを思い出してしまいます。
さて、もう一つ上越地方で「???」という言葉。
それは「カメになる」でしょうか。
「車がカメになる」と言うのですが、雪で車が動けなくなることらしい。
それも、大雪が降っている最中にその雪で動けなくなるというよりも、雪解けの轍にはまって動けなくなることを「カメになる」と言うようです。
雪が止んでも除雪が間に合わないところはこうして数十センチの厚さの圧雪状態になります。
ところがこの圧雪が曲者で、車のワダチのところがどんどん溶けていきます。
写真の軽自動車は片方だけ溶けたワダチを走っていますが、両方のタイヤがこのワダチに入ってしまうと、真ん中の圧雪が20cmもあればお腹がつっかえてタイヤが浮いて空転して動けなくなります。
車高の低い後輪駆動の車だったりするとたちまち立ち往生。
これが「カメになる」ということのようです。
あちらこちらで発生する町中の渋滞の先頭にはたいていカメになった車がいて、近くの人がみんなで押してあげている光景をよく見かけますが、雪国では軽自動車も4駆が多いのもうなずけます。
私の世代では「カメになる」と聞いて思い出すのはやっぱりこれですよね。
ドジでのろまなカメのお話でしたが、数日前に再放送をしていたとかで、おじさんたちで話題になっておりました。
そうそう、スチュワーデスという言葉も今では死語になりつつありますが、時代はどんどん変わっていくということを実感させられる毎日です。
私としては「おはようございました。」(北海道地方で使われている)と、「おいねえ」(ダメですという千葉の方言)を上越で流行らそうと日々奮闘しているところでございます。
カメになった車を押すの「押す」は、我が家では「おっぺす」といいますが、これも千葉の方言でしょうかね。
「ちょっと背中おっぺして」
って、言いません?
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