室蘭本線の苫小牧-岩見沢間は札幌近郊にありながらJRが今後維持運営していくことは困難であるというリストにあがっているほどのローカル線。
こういうところを資源としてとらえれば沿線には宝のもがたくさん埋まっているはずで、そういう宝物を掘り起こして磨きを掛ければ鉄道が元気になるのはもちろん、沿線の町だって元気になる。
これが私の信念でありポリシーでもありますが、数年前から私が委員に加えていただいている北海道で観光列車を走らせる会議で、この室蘭本線の苫小牧-岩見沢間で観光列車を走らせてみましょうということで、モニターツアーが昨日11月30日行われ、1往復の団体臨時列車が運転されました。
なぜ、室蘭本線の苫小牧-岩見沢間なのかということは、先日書きましたので
をご参照いただきたいと思いますが、本日は昨日の観光列車ツアーの様子を写真でご紹介したいと思います。
長いですよ~
▼それではスタート▼
朝8:50、地元苫小牧の子供たちの演奏と踊りに見送られて始発駅苫小牧を発車。
車内はこんな感じ。
いきなり地元の名産駅弁「ほっきめし」の振る舞いです。(料金に含まれています。)
沼ノ端を通過すると地元で活躍するアーティスト「ここぺりーな&おっしー」さんの演奏が始まります。
あびらチャンネル「ぷらっと安平」で活躍するここぺりーな&おっしーさん
▲お二人の活躍はこちらをご覧ください。
30分ほどで列車は追分駅に到着。
地元の皆様の歓迎を受けて道の駅へ向かうべく用意されたバスに乗り込みます。
今回のツアーでは冬ということで駅から近隣施設までの足を確保する必要がありました。歩いて10分程度の距離とはいえ、この時期の北海道は侮れませんので、コストはかかるけどバスを準備しましょうということになりまして、どうせバスを使うなら思い出に残るバスにしましょうと、こんなバスを用意しました。
実はこのバス、本州から入ってくる四季島のお客様がお乗りになるバスなのです。
なかなか乗れませんよ。
車内は座席間隔がゆったり。
その車内で、道の駅までのわずか数分間ですが、D51保存会の事務局長の工藤さんから「追分が鉄道の町と言われたゆえん」について説明がありました。
道の駅に保存されているD51についてお客様に解説していただいた工藤さん。
SL現役当時、工藤さんは機関助士でしたが、当時のナッパ服が今でも着れるなんてすごいですね。
私にはとても無理です。(笑)
道の駅では冬期間閉鎖している野菜の直売コーナーを特別にオープンしていただいてご対応いただきました。
ツアーのお客様ばかりでなく、一般の道の駅の利用者の方々もご購入されていらっしゃいました。
道の駅から戻ってきて、役場の皆様に見送られて追分を発車。
車内ではD51どらやきとD51ガラナが配布されました。(ツアー料金に含まれています)
次の停車駅、由仁に到着するとちびっ子たちが勢ぞろいしてお出迎えです。
手作りの菜の花の折り紙を乗客にプレゼントしてくれました。
駅舎の中では臨時の直売所が。
いや~、売れてましたよ。
20分ほどの停車時間が終わると、今度はちびっ子たちがみんなでお見送り。
これには泣けました。
この子たちのためにも鉄道を残さないと、と決意しました。
由仁の次の停車駅は栗山。
地元の小林酒造さんの専務さんが乗り込んで、酒蔵の歴史などを説明していただきました。
栗山でも地元の皆様方の歓迎のお出迎え。
そしてバスへ乗り込みます。
駅から小林酒造さんまでは歩いても5分ぐらいなんですが、やはり冬はバスが必要です。
追分からバスが先回りして回送してくれていました。
小林酒造さんでは専務さんが酒蔵内をご案内。そして試飲コーナーに直売所です。
私が買ったのはお猪口とお銚子のセットです。
そして列車は12時過ぎに岩見沢駅に到着。
栗山は日本酒でしたが岩見沢はワインの町。
ゆるきゃらとワインの試飲がお出迎え。
駅舎の中のホールに集まって北海道教育大学の学生さんの歓迎演奏と地元の紅白まんじゅうをいただいて午前の部のツアーの終了となりました。
▼ここからは午後の部▼
午後の部は新しいお客様をお出迎えして13:30のスタート。
ご乗車前に岩見沢名産のワインの試飲から始まりました。
この玉ねぎ型の「いわみちゃん」がなんともかわいいこと。
札幌からいらした細谷さんご夫婦が私の本を持参していただきましたので記念撮影。
午後の部はワインの試飲から始まる「呑み鉄列車」。
岩見沢駅で販売している釜飯からのスタートです。
午後の部は先ほどの午前の部とは反対のコース。
栗山駅に到着して地元の皆様方の歓迎を受けると小林酒造さんへ向かい試飲会とお酒の購入です。
栗山英樹なんてお酒もあるんですね。
栗山市在住の日本ハム監督、栗山英樹さんのお酒だそうです。
栗山駅に戻ると地元の皆さんが物品販売。
午前中のお客様も買っていましたが、午後の皆様方も群がるようにご購入。
ほ~ら、全部売れちゃいました。
とこの笑顔です。
これがお客様を入れ替えて往復する観光列車の意味なのです。
車内に戻るとだんだん日が傾き始めてきましたので、なんとなく飲みたい気分になってきます。
由仁ではゆにどのがお出迎え。
さすがに夕方なので幼稚園のちびっ子たちはいませんでしたが、午前便と同じように駅舎内の臨時直売所ではたくさんの品物が売り切れになっていました。
その由仁から搭載したのが「鮭キムチ」。
これは旨い!
近年初めて食べたものの中で、かなりのヒット、マイブーム商品です。
私もお客様のお席にお呼ばれして、日本酒と鮭キムチをいただきました。
追分では町役場の皆様方の歓迎を受けて道の駅へ。
列車に戻るととっぷりと日の暮れた勇払原野を疾走し、17時過ぎに苫小牧に到着となりました。
待ち構えていたテレビカメラのインタビューを受ける乗客の方です。
ということで、苫小牧駅のコンコースに集合して解散式。
これにて室蘭本線観光列車の旅の終了となりました。
皆様、たいへんお疲れ様でございました。
一夜明けて本日の北海道新聞。
カラー記事で載せていただきました。
実はテレビの取材をされていたHBCのカメラマンさんですが、どこかで見たことあるなあと思っていたら、向こうから「お久しぶりです。2年ほど前にいすみ鉄道に取材に行かせていただきました。」と声をかけていただきました。
「社長さん、あの時に北海道の観光列車なら絶対に室蘭本線の苫小牧-岩見沢間にチャンスがあるっておっしゃられていましたよね。こういうことだったんですね。」
と言われました。
覚えていただいて感謝です。
「実は今、新潟のえきごトキめき鉄道にいるんです。今度番組企画作って、ぜひ取材にいらしてください。」
「え~! 昨日の夜のテレビで観光列車日本一って、見てましたよ。ぜひお伺いします。」
しっかり営業もさせていただきました。
ご参加いただきました皆様、関係者の皆様、本当にありがとうございました。
最近のコメント